2018年2月19日8:48

世界でたくさんの種類(タイプ)のクレジットカードが発行されている。クレジットカードのカテゴリーは、どのように分類されているのであろうか? 実は、クレジットカードの分類に、決まった答えは見つからない。レポート「世界のクレジットカードビジネス市場要覧」から、いくつかのキーをもとに、クレジットカードのカテゴリーを分類してみることにする。

クレジットカードのカテゴリーと種類を15のキーワードによって分類

クレジットカードのカテゴリーと種類を(図表)に、「クレジットカードのスキーム」、「クレジットカードの地理的制約」、「クレジットカードの国際ブランド」など15のキーワードによって分類してみた。現在流通しているクレジットカードの大半を網羅できたと思っている。

15のキーワードでどうしても分類できなかったのが、オフショアクレジットカードである。オフショアクレジットカードとは、ケイマン島やチャンネル諸島などのオフショア銀行(預金者の大半が国外に居住)の預金口座にリンクしたクレジットカードで、その多くが高額な預金を担保に与信限度額の高いクレジットカードを発行している。「クレジットヒストリーに問題がある人に発行するカード」に分類しているセキュアードクレジットカードと同様に、銀行の預金を担保に銀行が発行するクレジットカードでもある。

(図表)クレジットカードのカテゴリーと種類

クレジットカードのスキーム

 

ストアカード(二者間契約スキームのクレジットカード)

プライベートラベルクレジットカード

サードパーティカード(クローズドスキーム)

フォーパーティカード(オープンスキーム)

クレジットカードの地理的制約

 

ローカルベースのクレジットカード

ナショナルベースのクレジットカード

インターナショナルベースのクレジットカード

クレジットカードの国際ブランド

VISA

マスターカード

JCB

中国銀聯

アメリカンエキスプレス

ダイナースクラブカード

クレジットカードの発行対象者

個人を対象にしたクレジットカード

事業者、法人を対象にしたクレジットカード

事業者、法人・団体を対象にしたクレジットカードの発行対象者

ビジネスカード

コマーシャルカード(コーポレートカード)

オフィシャルカード(ガバメントカード)

事業者、法人を対象にしたクレジットカードの種類

T/Eカード

フリートカード

パーチェシングカード

ハイブリッドカード

クレジットカードの返済方法

チャージカード

リボルビングカード

分割払いカード

提携クレジットカード

プロパークレジットカード

コブランディドクレジットカード

アフィニティクレジットカード

セグメントクレジットカード

女性クレジットカード

学生クレジットカード(キャンパスクレジットカード)

トラベラーズクレジットカード

プレミアクレジットカード

(クレジットカードのグレード)

ゴールドカード

プラチナカード

ダイヤモンドカード

ブラックカード

本人カードと追加カード

本人カード

家族カード

クレジットヒストリーに問題がある人に発行するクレジットカード

セキュアードクレジットカード

サブプライムクレジットカード

(オープンループのオンラインプリペイドカード)

クレジットカードの媒体

紙カード

プラスチックカード

エンボスカード

磁気カード

ICカード

ICクレジットカード

コンタクトICカード

コンタクトレスICカード

デュアルインターフェースICカード

クレジットカードの特典サービス

特典ポイント

キャッシュバック

出典:各種公表資料より作成

ストアカード(二者間契約スキームのカード)、プライベートラベルクレジットカード 

クレジットカードには二者間契約スキームのハウスカード、三者間契約のサードパーティカード(クローズドスキーム)、四者間契約のフォーパーティカード(オープンスキーム)の3つがある。

クレジットカードは事業者が顧客に対する掛け売りを行うための本人認証用のIDとして交付したのが始まりで、事業者と顧客の二者間の契約スキームであった。1950年代から1970年代はこうした二者間の契約スキームのクレジットカードの全盛期で、デパートやホテル、ガソリンスタンド、レンタカー、航空会社などがこぞって顧客の囲い込みと売上の拡大のためクレジットカードの発行を行ってきた。現在ポイントカードで財布が溢れているように、顧客の財布はこうしたクレジットカードで溢れていた。1950年代から1960年代にかけて、VisaやMastercardの前身であるバンククレジットカードやT/Eカードのアメリカンエキスプレスやダイナースクラブが誕生し、拡大した背景には、二者間の契約スキームのクレジットカードの拡大がある。

1970年当時、ブルーミングデールなどの高級デパートやヒルトンなどの高級ホテルの二者間の契約スキームのクレジットカードを持っていることはステータスであった。二者間の契約スキームのクレジットカードはハウスカードとかプライベートラベルクレジットカードと呼ばれている。プライベートラベルクレジットカードは、特定の小売業者、独立したディーラーまたはメーカーのブランドを冠したカードである。多くの事業者は、自社の顧客にクレジットを提供して販売を増やすために独自のカードを持つことを好む。

ペイメントカードのニュースレター誌であるニルソンレポートの2016年9月1094号によると、2016年において、世界中で発行されているクレジットカードの34%は、プライベートラベルクレジットカードで、およそ61億枚が発行されているといわれている。2010年の51億枚に比べ、5年間で約10億枚増加し、2020年には71億枚を超えるものと予想されている。

こうしたプライベートラベルクレジットカードは、アメリカでは1970年頃までデパートやホテル、レンタカー会社、石油会社などがその業務の全てを行っていたが、クレジットカード業務が拡大するに従い、外部へのアウトソーシングが進み、現在では大半のプライベートラベルクレジットカードは、銀行系やノンバンク系のクレジットカード会社が、カードの発行の他、与信、資金調達、債権の回収といった一連のクレジットカード業務の大半をトータルで請け負う代行カード方式が採用されている。

関連記事

ペイメントニュース最新情報

ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

決済シーンにdelight(ワクワク感)を!PCI P2PE 認定国内実績 No.1の「確かな信頼」を提供します(ルミーズ)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
決済領域を起点に多様なビジネスニーズに応える各種ソリューションを提供(インフキュリオン)
ReD ShieldやSift等の不正検知サービスを提供し、お客様の不正対策を支援(スクデット)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
TOPPANの決済ソリューションをご紹介(TOPPANデジタル)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)
決済業務の完全自動化を実現する「Appian」とクレジット基幹プラットフォームを合わせてご紹介!(エクサ)
チャージバック保証、不正検知・認証システムなどクレジットカード不正対策ソリューションを提供(アクル)

非対面業界唯一!!カード会社とダイレクト接続により、安心・安全・スピーディーで質の高い決済インフラサービスを提供。Eコマースの健全な発展に貢献する決済代行事業者(ソニーペイメントサービス)

stera terminalでお店のポイントがつけられる「VALUE GATE」(トリニティ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(ネットムーブ)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

PAGE TOP