2018年8月30日23:08
三菱UFJニコスと新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)はこのほど、クレジットカード事業の与信業務やコールセンター業務などでのAI(人工知能)の活用で提携、NSSOLが提供する機械学習プラットフォーム「DataRobot(データロボット)」の本格導入に向けた実証実験を2018年9月1日より開始すると発表した。
「DataRobot」は、米データロボット社が開発したAI・機械学習のプラットフォームで、「データサイエンティスト」の知見が組み込まれている。導入企業は、特殊なデータ解析スキルや経験がなくても高精度の予測・分析等が可能となるもので、両社では、クレジットカード会員向け業務などの一層の品質向上を目的に、三菱UFJニコスに同システムを導入すべく、実証実験を決めたという。
今回の実証実験では、主にカードの新規入会時の審査や不正使用検知、コールセンターにおける入電量予測など、会員に安全・安心・快適にクレジットカードを利用してもらうためのさまざまな業務で検証するそうだ。具体的には、過去の蓄積データから「DataRobot」が導き出した仮説を用いて、なりすましによる虚偽入会や不正使用などの判定精度の向上を図る。また、コールセンターへの入電量の予測をより精緻化することで、繁忙期における会員の待ち時間短縮などの効果を期待するもの。
なお、両社は今回の実証実験の結果を見極めたうえで、早ければ今年度中の本格導入を目指している。