2018年11月19日6:00
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(American Express)とジェーシービーは、全国の地元の店舗を応援し、地域コミュニティの活性化を後押しする取り組みである「SHOP LOCAL」を2018年11月16日から開始した。
全国4,300店舗が取り組みに参加
2ブランドがタッグを組んで地元のお店への送客を推進
アメリカン・エキスプレスが世界および日本で展開する「SHOP LOCAL」は、米国では、2010年にスタートし、その後、英国、カナダ、オーストラリアで行われている。日本では、2017年に開業100周年記念事業として開始し、今年で2年目となった。
今年は、JCBと共同で企画を展開。国内および複数の海外の国では、JCBとAmerican Expressは加盟店の相互連携を行っているが、「SHOP LOCALも両社でしっかり根付かせていきたい」と、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. 日本社長 清原 正治氏は意気込みを見せる。両社では、2000年に国内外の加盟店事業おける相互開放を開始。現在、オーストラリア、ニュージーランド、カナダのアメリカン・エキスプレス加盟店でJCBカードが利用可能となっている。
「SHOP LOCAL」では、参加加盟店にて、アメリカン・エキスプレスのカード、JCBのカード、QUICPayのいずれかで1,000円(税込)以上決済すると、各店舗先着でオリジナルのトートバッグや、最高5万円相当の旅行・レジャーポイントが総勢500名に当たる抽選プログラムを開催する。
また、昨年は横浜元町を中心にイベントを行ったが、今年は神戸三宮・元町エリアでも実施。さらに、全都道府県、4,300店舗以上の中小の店舗が参加する。加えて、クラウドファンディング「Readyfor」とタイアップし、地域活性化のプロジェクトに対する支援金募集を行うそうだ。
全国100万人の参加を目指す
地元に 根付いた消費の促進策を推進
アメリカン・エキスプレスの調査によると、20代の約56%が、地元の個人店を利用するなかで、商店街の魅力や地元での買い物の楽しさに気づいたことがあると回答した。
清原氏によると、近年は「世界の潮流が地元のお店を求めている」「働き盛りの若者や外国人観光客が商店街の魅力を再認識」「新たな顧客層を商店街へ呼び込む」といったトレンドがあるという。同氏は、「笑顔をお客様のもお届けしたいですし、お店の方々に提供したいという思いの元にSHOP LOCALの2回目をローンチします。今年は、全都道府県を含めて、100万人の方々に参加していただきたい」と説明した。
ジェーシービー 代表取締役兼執行役員社長 浜川 一郎氏は、今回のSHOP LOCALについても「まさに人と街をつなぐ試みだと思います」と期待を寄せた。
商店街は小売業全体の年間販売額約4割を占め、雇用215万人を支える大きな存在だが、3年に1度実施されている商店街の実態調査によると、最近3年間で大会社が減った商店街は6割に及び、特に近隣や地域型という地元の商店街でその傾向が強くなっている。また、「経営者の高齢化」、「話題性のある店舗が少ない」、「店舗の老朽化」が顕著になっている。いずれの課題も対策は容易ではないが、JCBでは地域における商店街の役割は今後も重要であると考えている。これまでJCBでは、各地の銀行と協力し、地域の優待店でカードが利用された際、ポイントを優遇することで、地域店舗での買い物機会の増加、ポイントの地産地消を実現させる取り組みとなる“エリアカード”を、全国23の都県で展開している。
協同組合 元町SS会 理事長 永井 淳二氏によると、現在、元町SS会には、加盟店が約200店舗あり、「組合が集計業務を請け負うことで、加盟店は組合に加盟すればほぼすべてのクレジットカードを低率で扱える仕組みを作っています。手数料が安く、現金化も早いシステムを作ってきました。それがご縁で元町との取り組みもスムーズに進みました」と話す。
また、横浜では、来年にラグビーワールドカップの決勝、再来年は東京五輪が開催される。横浜市経済局長 林琢己氏は、「横浜には昨年、178隻の大型客船がきていますが、商店街で買い物をしたいと言ったときに、多様な支払い形態を持ちながら対応することが大事である」と語った。