2010年10月25日9:00
米JPモルガンチェイス2010年第3四半期の結果が発表された。カードサービスユニットの最終利益は7.35億ドルの黒字で、前年同期の7億ドルの赤字から急回復した。
黒字転換の要因は、貸倒引当が少なかったことと残高を積上げなかったこと。貸倒率は8.87%と前年の10.30%から大幅改善。期末残高は17%減って1,364億ドル。平残は1,401億ドルだった。
カード取扱高は前年同期比7%伸びて796億ドルになった。統合したワシントンミューチャル(WAMU)のポートフォリオを除くと、取扱高は8%の伸びで768億ドル。つまりWAMUの取扱高はわずか28億ドルで、7億ドルのマイナスだったというわけ。
アクワイアラとしての加盟店取扱高は1,170億ドルで、取扱件数は52億件だった。
チェイスは2009年下期から、カードポートフォリオ再構築のため、イメージを一新し、ブランド強化の施策をつぎつぎに打ちだしていた。
無理やり統合させられたサブプライム対象のWAMUポートフォリオの処理もこれで一段落か。
いまだ景気の動向が不安定な米国ではあるが、クレジットカードにもやっと日が差しはじめたようだ。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。