メルカリのスマホ決済サービス「メルペイ」、本格始動を前に事業戦略発表会「MERPAY CONFERENCE 2019」を開催

2019年2月22日6:30

金融関連の新規事業を展開する目的で2017年11月に設立されたメルカリの100%子会社、メルペイが、いよいよ動き出す。スマホ決済サービス「メルペイ」は、2月13日よりiOSでの「iD」対応を開始。3月初旬を目途にAndroidに対応を広げ、3月中旬にはコード決済にも対応する。これにより、「iD」決済が可能な90万カ所とコード決済45万カ所の合わせて全国135万カ所で「メルペイ」が利用できるようになる。本格始動に先駆けて、メルペイは2月20日、報道関係者およびパートナー向けのカンファレンス「MERPAY CONFERENCE 2019」を開催し、サービス概要や今後の戦略についての説明を行った。

左から、メルカリ 代表取締役会長 兼 CEO 山田進太郎氏、メルペイ 代表取締役 青柳直樹氏、メルペイ 執行役員VP of Business Development and Sales 山本真人氏

月間1,200万人・400億円の「メルカリ」の経営資産が「メルペイ」のビジネス基盤に

フリマアプリ「メルカリ」は、2013年のサービス開始以来、右肩上がりで業績を伸ばし、月間のアクティブユーザー数は1,200万人以上、月間流通額は400億円を超える。「メルカリ」は、誰かにとって不要になったものを、求める人の手に渡すことで、なめらかなモノの流れをつくるという、モノの流動性のイノベーションを起こしてきた。「メルペイ」にはこれを補強し、さらなる経済効果を創出することが期待されている。「使いやすく便利な決済手段を提供することにとどまらず、なめらかなお金の流れをつくるという、お金の流動性のイノベーションを起こすことを目指しています」と、メルカリ 代表取締役会長 兼 CEO 山田進太郎氏は展望を語った。

「メルペイ」は、フリマアプリ「メルカリ」上で利用できるスマホ決済サービス。すでにアプリを利用していて、「メルカリ」での取引を通じて売上金を保有しているユーザーの場合、新たにアプリをダウンロードしたりチャージしたりする必要なく、「メルカリ」内、あるいは、「メルペイ」加盟店で買い物を楽しむことができる。つまり、「メルカリ」のアクティブユーザー、売上金が、そのまま、「メルペイ」のビジネス基盤になるのである。

また、「メルペイ」は、全国60行以上の銀行との口座連携を進めている。「メルカリ」の売上金を保有していないユーザーでも、自身の銀行口座を登録することにより、口座から直接チャージして「メルペイ」で商品・サービスを購入・利用することが可能だ。

「iD」決済に加え、3月にはコード決済にも対応
全国135万カ所での利用が可能に

「メルペイ」のサービス開始第一弾として、三井住友カードとの事業提携により、2月13日より、NTTドコモが推進する非接触決済サービス「iD」へのiOSでの対応を開始。主要コンビニ、飲食店、家電量販店など、全国90万カ所の「iD」加盟店で「メルペイ」の利用が可能になった。3月初旬を目途に、Androidへの対応も予定している。

さらに3月中旬には、コード決済にも対応。ユーザーが「メルカリ」アプリで生成したバーコードを表示し、店舗側のレジで読み取る方式から開始予定だが、今後は店舗側が提示したバーコードを「メルカリ」アプリ内のバーコードリーダーで読み取る方式にも対応していく。これにより、決済端末を保有していない小規模店舗も含めた全国135万カ所で「メルペイ」が利用できるようになる見込みである。メルペイ 代表取締役 青柳直樹氏は、「自社による加盟店開拓と、強力なパートナーとの連携を両輪に、年内には全国200カ所以上で利用できるようにしたいと考えています」と語った。

メルペイ 執行役員VP of Business Development and Sales 山本真人氏は、「数だけを追うのではなく、“使える”“使われる”加盟店を増やしていきます。メルカリのデータを活用し、アクティブユーザーの多い地域、利用の多い業種業態などを重点的に開拓し、ユーザーのより一層の利用活性化を図ります」とした。

今後はネット決済への対応も予定しており、オンラインおよびオフライン双方の決済を網羅していく計画。「メルペイ」のネット決済を使って商品を購入し、その購入履歴をもとに、ワンタップで「メルカリ」に出品するといった世界を構想している。

加盟店の「メルペイ」初期導入費用、固定費は無料で、決済手数料は決済額の1.5%と低廉に設定している。「メルカリ」ユーザーの統計データに基づく商品開発支援や販促支援(ポイント・クーポン配信など)など、加盟店に向けたビジネスメリットの提供も検討中だ。

業種を超えた広範なパートナーシップにより安全安心かつ使い勝手の良い決済インフラを構築

メルペイは、業種を超えた広範なパートナーシップによって、オープンで中立的な決済インフラを整備し、利用者にも加盟店にもメリットのある新しいエコシステムを確立していきたい考えだ。

「MERPAY CONFERENCE 2019」にはパートナーとして3社が登場。「iD」決済対応開始にあたり業務提携を結んだ三井住友カードの代表取締役社長 兼 最高執行役員 大西幸彦氏は、「メルペイは日常生活の中でキャッシュレスの便利さを実感できる非常に良いサービス。これからもしっかり手を組んで、さらに新しいサービスを、ともに提供していきたい」と述べた。

三井住友カード 代表取締役社長 兼 最高執行役員 大西幸彦氏

「メルカリ」の代金収納から始まり、徐々に提携業務を広げ、今回「iD」決済で「メルペイ」の取り扱いも開始することになったセブン⁻イレブン・ジャパンの取締役執行役員 石橋誠一郎氏は、「時代に合ったサービスに、お客様は必ず反応してくださる。これをきっかけに、スマホ決済の拡大に力を入れていきたい」と意気込みを語った。

セブン⁻イレブン・ジャパン 取締役執行役員 石橋誠一郎氏

また、コード決済領域でパートナーシップを組むジェーシービーの代表取締役 兼 専務執行役員 営業本部長 前田泰裕氏は、コード決済の普及、および、コード決済の規格統一に向けてメルペイとともに取り組みを進めたいとし、さらに「決済に限らず多面的なパートナーシップを検討し、消費者、加盟店にメリットを提供していきたい」と述べた。

左がジェーシービー 代表取締役 兼 専務執行役員 営業本部長 前田泰裕氏

メルペイは地方自治体との連携によるキャッシュレス化の推進にも取り組んでいる。現在、神奈川県、鎌倉市、岐阜市、神戸市、仙台市、千葉市、福岡市、箕面市の8自治体と連携しており、今後も拡大予定である。

メルペイのミッションは、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」こと。これに沿って決済にとどまらずさまざまなサービスを提供していく。今春には、「メルカリ」における利用実績をもとに、手元にお金がなくても後払いで商品を購入できる「メルペイあと払い」(「メルカリ」内で提供してきた「メルカリ月イチ払い」をリニューアルしたサービス)をリリースする予定となっている。

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