2020年5月14日15:30
NEC(日本電気)は、顔認証技術と虹彩認証技術を組み込んだマルチモーダル生体認証端末を開発したと発表した。
NECはこれまで、生体認証を世界約70の国と地域に1000システム以上導入しており、精度や利便性、セキュリティの向上により、社会や企業、エンターテインメントや個人のライフスタイルの分野で利用されている。また、複数の生体認証技術を、利用シーンに応じて使い分け組み合わせることで、誰もが使いやすく、高い認証精度を実現するマルチモーダル生体認証にも取り組んでいるそうだ。
今回開発したマルチモーダル生体認証端末は、顔認証技術と、個人識別が可能な虹彩認証技術を統合することで、身体的特徴の多様性への対応が必要な大規模システムや厳格な本人確認が必要な利用環境において、安定した高い精度で高速な認証を行うことができるとしている。
これにより、国や社会などでの大規模人数を対象としたシステムでの活用や高いセキュリティを求めるオフィスへの入退室、また衛生面に配慮した服装やマスク着用が必要な食品工場、工場内のクリーンルーム、医療現場での入退室、さらにはATMでの本人確認や店舗での迅速な決済など、さまざまな用途での活用を期待している。
NECは、同端末を2021年度までに、まずは決済や入退室用途での提供開始を目指す。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト