2020年6月22日13:07
ソフトバンクとみずほフィナンシャルグループ(みずほ FG)は、新たなライフスタイルに対応した次世代型金融事業における戦略的提携を行うことについて合意した。
これまでソフトバンクとみずほ FGは、みずほ銀行とソフトバンクによる、AI スコアレンディング会社であるJ.Scoreの共同設立や、スマホ証券会社のOne Tap BUYへソフトバンクとみずほ証券がそれぞれ出資するなど、金融事業においてさまざまな連携・協業を行ってきた。ソフトバンクとみずほ FG は、グループ各社と連携しながらこれまで行ってきた領域について一段と強化するとともに、互いの強みを活かせる分野において協業領域をさらに拡大することで、スマートフォンを軸とした生活シーンと金融事業を融合した次世代型金融事業を創出し、利便性の高い新たなオンラインサービスを通じて、お客さまの新たなライフスタイルの実現をサポートしていきたいとしている。
同提携に基づき、ソフトバンクとみずほ FG はレンディング分野、スマホ証券分野および決済代行分野において、連携強化の協議を行い、実現を目指す。
レンディング分野では、ソフトバンクのグループ会社である PayPayと協力し、2020 年度内の新サービス提供を目指して、検討を進めていく。具体的には、PayPayの利用者に対し、より便利なJ.Score のレンディングサービスを提供することを予定している。同連携を通じてレンディング利用者層のさらなる拡大を図り、多様化する資金ニーズへの対応を強化していくそうだ。
また、J.Scoreは、インドをリードする金融サービス事業者であるPaytm社の研究開発部門 PaytmLabs Inc.による技術協力を受け、サービスのさらなる高度化を実現することを目指す。Paytm は、決済サービスを展開しており PayPay への技術協力も行っている。
スマホ証券分野では、One Tap BUYが1,000円から3タップで株式の売買ができる証券取引サービスをスマートフォンアプリで提供している。2020年4月からは新たなサービスとして、PayPayのミニアプリで、PayPayボーナスを用いた疑似運用体験サービス「ボーナス運用」による手軽な投資体験機会の提供も開始している。みずほ証券は、One Tap BUYがサービスの提供を開始した2016 年度から資本参画し、資本面から営業基盤の立ち上げをサポートするとともに、事業における協業の可能性について議論してきた。今回の取り組みのもと、One Tap BUYをソフトバンクとみずほ証券の共同経営体制へと移行する。両社グループのリソースやノウハウ、顧客基盤を活用することで機能強化と基盤拡大を図るとともに、PayPayとのPayPayボーナス等の利用を通した連携強化の検討により、生活に密着した資産運用サービスを提供することで、より多くの利用者にとって身近でわかりやすく、利便性の高いサービスを実現し、「貯蓄から資産形成へ」の流れを加速していく。
決済代行分野では、ソフトバンクの子会社である SB ペイメントサービス(SBPS)が展開するネット決済代行機能をみずほグループに提供し、リアル加盟店のEC進出ニーズや法人顧客の EC 決済ニーズ・決済手段の多様化に対応し、販売機会の拡大を支援できるよう、共同で検討を進めていく。また、SBPS が保有する AI 不正検知ノウハウと、みずほグループが保有する決済・金融データを活用した AI 不正検知ソリューションや、安全・簡単な認証サービスの展開等を検討するとともに、それぞれが保有するオンラインおよびリアル領域の事業基盤やノウハウを融合した新たなソリューションの 開発についても検討を進めるとしている。