2020年7月6日8:00
ジャパンネット銀行(JNB)は、実店舗とオンライン双方で利用できる「JNB Visaデビットカード」を新規口座開設者に年会費・手数料無料で発行している。キャッシュカード一体型のため、ジャパンネット銀行の口座保有者であれば、審査不要で利用可能だ。近年では、グループ会社のヤフーが推進するモバイル決済サービス「PayPay」との相乗効果も生まれている。
Visaデビットの発行枚数は260万枚を超える
――ジャパンネット銀行様では、2013年からデビットカードを発行されていましたが、現在までの成果からお聞かせください。
ジャパンネット銀行(以下、JNB):デビットカードの取扱開始(2010年カードレスVisaデビット取扱開始、2013年JNB Visaデビットカード発行開始)からサービス改善を重ね、現在では当社の中でも利用者が多いサービスとなり、ジャパンネット銀行口座を日常的に使っていただく目的の1つになっています。
――カード発行枚数、決済単価についてはいかがでしょうか?
JNB:JNB Visaデビットカードの発行枚数は260万枚を超えています(法人利用含む)。Visaデビットカード付のキャッシュカードを口座開設したお客さま全てに発行しています。5,000円程度の決済でご利用されている方が多いです。
――利用者の特に利用の多い加盟店についてご説明ください。また、海外での利用状況についてお聞かせください。
JNB:Amazon.co.jpでの利用が最も多くなっております。また、決済件数の2割が海外利用となります。海外での預金引き出しについては、全体の決済件数の1割に満たない程度です。
――利用者の年代など属性データの特徴はございますか。
JNB:当社の口座保有者の構成と同様、30代・40代・50代の方の利用が多くなっております。
――稼働率アップに向けてのお取り組みについてご紹介ください。
JNB:2019年度からは特に新規口座開設した方に向けたプロモーションを強化し、口座開設後にすぐに利用していただけるよう、キャンペーンを実施しております(Visaデビットを3回以上ご利用のお客さまへもれなく1,000円キャッシュバック!を実施)。
10人に1人がVisaのタッチ決済を利用
――EMVコンタクトレスの対応状況はいかがでしょうか? また、モバイル決済への取り組みについてもご説明ください。
JNB:2018年11月発行分のキャッシュカードよりVisaのタッチ決済に対応しており、デビット利用者の10人に1人のお客さまにご利用いただいております。2019年11月にはGoogle Pay、Garmin PayでのJNB Visaデビットの対応を開始しました。
――オフライン加盟店等デビットカード特有の問題発生の現状についてはいかがでしょうか?
JNB:オーソリ電文が送信されないことによる未収リスク発生しています。月額料金等の継続利用の場合、登録時以降の有効性確認がないため、請求停止までに長期間かかります(3~4カ月)。
収益面での成果や他ブランドでの展開は?
――デビットカード発行後の収益面での成果についてお聞かせください。
JNB:自社システムの利用によりVisaデビット事業は黒字化しており好調です。
――貴社は国内でも早い段階からブランドデビットを展開されてきましたが、認知度は高まっていますか?
JNB:Visaデビットの認知度は上がってきているものの、きっかけがなく現金での支払いを変えていないユーザーが多い印象です。
――今後、Visaブランド以外の展開は検討されていますか?
JNB:お客さまのニーズをみて前向きに検討しています。
――貴社口座ではPayPay加盟店での振込が最短翌日と早いですが、PayPay推進によるVisaデビットへの影響はございますか?
JNB:PayPayを目的として新規に口座開設するお客さまが増えたことで、Visaデビットユーザーも増えており、相乗効果が出ています。PayPayの影響で法人口座が増加し、2019年度の法人向けデビットカードの発行枚数は、2018年度の約3倍の発行枚数となっています。
――最後に、今後の目標についてお聞かせください。
JNB:お客さまのニーズに合ったサービスが提供できるよう対応してまいります。