2017年1月27日18:37
オリエントコーポレーション(オリコ)と、アビームコンサルティングは、アビームコンサルティングが提供するビジネスイノベーションプラットフォーム「ABeam Cloud」を採用し、与信審査精度の向上に向けた取り組みを協働で開始したと発表した。第1弾として、「ABeam Cloud」で提供されるAIツール「HyperCube」を日本で初めてクレジットの審査分析に活用し、審査システムの高度化・精緻化に取り組んでいく。
今回、数百から数千の多様な項目で構成されるビッグデータの中から、不正な申込みや延滞発生等、分析の対象となる事象との関係性が強い情報の組み合わせを発見し、クレジットの審査基準決定プロセスの刷新に協働で取り組む。
従来の審査基準決定までのアプローチは、分析担当者が仮説を立案し、統計ツールを用いて過去の取扱実績データから、仮説に誤りがないかを検証したうえで、分析の対象となる事象との関係性の強さが確認できたものを審査基準に採用するプロセスを繰り返す「仮説検証型」だった。
こうした手法は、分析対象となるデータの項目や量が爆発的に肥大化した近年では、容易には適切な解を得ることができず、消費者の生活環境や購買行動の変化に即応した審査基準を定めるうえで時間がかかってしまう。また、社内での分析担当者の養成には相応の時間とコストがかかり、審査基準の見直しにかかる工期を短縮しにくい課題が生じていた。
アビームコンサルティングが提供した「HyperCube」は、分析の目標とする延滞発生や不正申込等の事象と関連性が強い情報の組み合わせを探索するAIツールであり、審査基準の立案に活用することで、分析担当者による仮説立案から検証までプロセスを自動化し、審査基準の変更にかかる時間を劇的に短縮したうえ、基準を精緻化することが可能となる。