ソフトバンク・ペイメント・サービスがフィリピン向け海外送金サービスを開始

2011年9月29日0:10

フィリピン向け海外送金サービス「GCASH REMIT」を開始
小額でも安価な手数料で、スピーディーな送金が可能に

ソフトバンクグループの決済代行事業者であるソフトバンク・ペイメント・サービス(SBPS)は、資金決済法における資金移動業者の登録を完了し、国内外の送金事業を開始した。まずは、フィリピン大手の通信キャリア「Global Telecom」の100%子会社であるG-Xchange,Inc.と提携した「GCASH REMIT(ジーキャッシュレミット)」のユーザー登録をスタート。11月1日から、サービスをスタートする。

1回8万円まで送金が可能

約20万人のフィリピン人労働者のニーズに応える

従来、国際送金は銀行を中心に行われている。実際、2011年6月にSBPSが実施したアンケートでは、約6割の人が銀行を利用して送金していると回答している。しかし、「支店・ATMが近くにない」、「口座がないから受け取れない」、「小額の場合、銀行の送金手数料が高い」、「引き出しに時間がかかる」といった課題があった。特に銀行送金で小額の資金を送金する場合、手数料の高さがネックとなっている。また、フィリピンは島国であり、多くの島があるため「ATMが近くにない人も多い」(ソフトバンク・ペイメント・サービス 代表取締役社長 阿多親市氏)という。さらに、宅配業者の場合は現金が紛失するリスクがあり、すぐに現金が受け取れない可能性もある。

送金のスピードと受け取り拠点の多さが特徴となっている

その点、今回サービスを提供するGCASH REMITは、「手数料が安い」、「送金が速い」、「安全」、「受取窓口が多い」、「受取方法が選べる」といった5つの特徴がある。1回の送金手数料は、1万円までが500円、1万1円~3万円までが700円、3万1円~8万円までが1,350円となり、業界最低水準の送金手数料を実現したとSBPSでは自信を見せる。また、受取方法が銀行振込の場合は、それぞれ追加で180円が必要となる。

現在、国内から海外への送金先としては、中国がトップで、米国が2位、ブラジルが3位と続いており、フィリピンは第4位の市場となっている。日本銀行のレポートによると、フィリピンへの200万円を超える事業用の送金市場は約300億円となっているが、「それ以外に200万円以下の市場も300億円ある」(阿多氏)そうだ。今回の送金金額は8万円が上限となっているが、「20~21万人の国内のフィリピン人の労働者が、1万円、2万円など、家族の生活を支えるために必要なお金を送金したいというニーズに応えていきたい」と阿多氏は説明する。

利用者はコンビニエンスストアや銀行から入金処理を行う。デポジットした金額は24時間365日、PC/スマートフォンのサービスサイトから日本円で必要な金額をフィリピンにペソ建て送金することが可能だ。フィリピンの受取人は、携帯のSMSで受取番号が通知され、最短10分で送金額を受け取ることができる。受取窓口の多さも特徴となっており、フィリピン全国1万8,000カ所以上の現金受取拠点(GCASH REMIT OUTLET)と銀行/ATM約4,000カ所の計2万2,000カ所が利用可能だ。また、モバイルマネー「GCASH」で受け取ることもできるという。

初回の送金手数料から500円を値引きするキャンペーンを実施

アジア諸国など海外でのサービス展開も視野に

G-Xchange,Inc.は、SBPSと同じ2004年10月に設立された会社である。同社のGCASHは、携帯電話の通話料の請求、オンラインゲーム、保険料、学校の授業料など、さまざまな料金の支払いに利用できるという。また、貧困者などに資金を提供できる「CCT」というプログラムもスタートしている。2010年からはGCASHカードを発行し、ATMからの出金やそれぞれの拠点間での送金が可能になった。G-Xchange,Inc. プレジデント パオロ バルタオ氏は、「弊社とソフトバンク・ペイメント・サービスは、いかに早く、簡単に送金できるのかという同じビジョンを共有しています。今後は、送金だけではなく、モバイルでの展開など、さらに発展したパートナーシップを構築していきたい」と意気込みを語った。

左からソフトバンク・ペイメント・サービス 代表取締役社長 阿多親市氏とG-Xchange,Inc. プレジデント パオロ バルタオ氏。会見にはフィリピンのメディアの参加も目立った

なお、今回のサービス開始を記念して、9月28日から2012年3月31日までの期間中、登録が完了したすべてのユーザーに初回送金時に利用できる「500円分クーポン」をプレゼントするキャンペーンを実施する。同クーポンを利用すると、1万円以下の初回送金は実質無料で利用が可能となる。

すでにSBPSは、国内の決済代行事業者を代表する企業の1つとなっている。富士キメラ総研の調査によると、2010年のネット決済サービスの手数料売り上げの37.9%を同社が占めている(2位は15%)。2010年度の取り扱い金額は9,374億円で、「2011年度は1兆円を上回る」(阿多氏)そうだ。サイト数は2010年度末で1万社を超え、現在は1万3,000サイトとなっている。同社では、21種類のマルチ決済サービスを提供している点が強みとなっているが、今回のサービス開始により、インターネットビジネスにおける決済サービスの充実を図る。売り上げ目標などの具体的な数字は非公表だが、フィリピンを皮切りに、アジア諸国など海外でのサービス展開にも力を入れていきたいとしている。

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