2021年6月23日8:25
トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、新規事業構想に掲げている情報プロセシング事業の一環として、食物アレルギーへの取り組みを開始し、加工食品のアレルゲン判定に関する特許を出願した。
TMNが掲げる情報プロセシング事業は、業界の垣根を越えてさまざまな情報をつなぎ合わせ、新しいサービスを生み出すことを目指している。このほど、商品情報とアレルギー情報をつなぎ合わせることで、食物アレルギーの課題に貢献するシステムを開発した。食物アレルギーだけでなく、さまざまな疾患も視野に入れ、SDGsの開発目標「3:すべての人に健康と福祉を」に向け、誰もが健康で幸せな生活を送ることができるようサービス化を進めていく。
特定の食物にアレルギー反応を起こす食物アレルギーは年々増加傾向にあり、社会問題になっている。厚生労働省のレポートによると全人口の1~2%(乳児の約 10%)が食物アレルギーを持っていると考えられており、食物アレルギー保持者とその家族はアレルゲン除去食のため、原材料表示をひとつひとつ確認しながら食品の買い物をする必要がある。
食品表示法により 2020年4月から容器包装された加工食品の特定原材料の7品目 (卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そば)に限り表示が義務化されたが、アレルギー保持者の増加にともないアレルギー要因も多様化していることに加え、健康増進に対する意識の向上で、加工食品の原材料表示への関心が高まっていると考え、商品情報に着目した。
このほど、買い物中や会計時に加工食品の原材料に含まれるアレルゲンの有無を容易に判定できる仕組みを開発し、特許を出願。スーパーやドラッグストアなど流通事業者向けにサービス化し、来年度中のサービス提供開始を目指す。