2023年4月20日7:10
テンセント(Tencent)は、Weixin Pay の日本業務は回復軌道に乗り、コロナ禍初期と比べ、日本での新規加盟店は 226%増、決済件数は 342%増で、決済業務はコロナ禍前の水準までほぼ回復できていると発表した。日本のインバウンド観光の持ち直しに伴って、その決済件数も継続的に上昇する見込みだという。
コロナ禍において、Weixin Pay は日本市場でのパートナーと協業し、コンビニ、ショッピングモール・百貨店、ドラッグストア、飲食などの業界における導入率を拡大している。例えば、Ginza Six、松屋、三井不動産、森ビル、ルミネ、ダイコクドラッグ、ケンタッキーフライドチキン、ドトールコーヒー、吉野家、日高屋などとなる。
そして、日本の生活における消費シーンの掘り起こしも続けてきた。例えば、イトーヨーカドースーパー、郵便局なども Weixin Pay との連携を開始し、在日中国人、留学生およびインバウンド観光客により便利な決済サービスを提供できるようになったそうだ。
Weixin Pay では、支払いに応じたポイントサービス、電子クーポンのオンライン化、SNS 経由の発信なども提供されている。支払いに応じたポイントサービスは加盟店や消費者から好評を得ており、サービス開始後に、加盟店での消費は為替レートの優遇のほか、ポイントもそのつど自動的に付与される。貯まったポイントは加盟店のクーポンに交換できる。
例えば、Weixin Pay と連携して支払いに応じたポイントサービスの提供を開始した松屋銀座と阪急百貨店では、サービスの実施率が 50%を超え、クーポンの使用率は 80%を超えるようになった上、ポイントサービス利用者の消費金額は平均水準の3倍以上となり、効果的に販売実績とブランドのロイヤルティーを高めたとしている。
さらに、加盟店専属の為替優遇クーポンの配布は客単価の大幅上昇に役立ち、電子クーポンの配布でマーケティングのオンライン化も実現したそうだ。実際の経営において、Weixin Pay の「全球有礼(グローバルギフトパック)」というミニプログラム経由で加盟店専用のクーポンをオンライン配布した割合は 80%にも及び、クーポン受領後の使用率は 30%を超えたという。
なお、Weixin Payは人民元建ての決済サービスで、ユーザーは中国本土の銀行口座とつなぐ必要がある。2015 年、Weixin Payは Weixinユーザー向けにクロスボーダー決済サービスの提供を開始し、海外旅行時に中国本土以外でも同レベルの便利な決済体験を享受できるようになったという。現在までに、Weixin Pay は 69 の国と地域をカバーし、国外では 1,000 以上のパートナーと提携し、400万以上の海外加盟店を接続している。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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