2024年4月14日7:00
テンペイ・ペイメント・テクノロジー、ネットユニオン・クリアリング・コーポレーション、中国建設銀行(マレーシア)は、訪中外国人の現地電子ウォレットの利用をサポートするため、ペイメント・ネットワーク・マレーシア(PayNet)と提携し、QRコード決済の相互運用を開始した。PayNetシステム内の複数のローカルウォレットのユーザーは、Weixin Pay の決済コードをスキャンすることで、中国本土での決済が徐々に可能になる。近い将来、他の国や地域の海外の現地ウォレットもさらに連携される予定だ。
中国本土に進出した初の海外デジタルウォレットとして、香港居住者向けの香港ドル建て電子ウォレットWeChat Pay HKは、昨年末からすでに中国本土の全都市で数千万の加盟店をカバーしているという。香港ドルでの支払いに対応しており、人民元から自動的に換算されて決済される。WeChat Pay HKは取引限度額も引き上げ、認証済みの香港ユーザーの1回の取引限度額を3万8,000香港ドルに、年間の累積取引限度額を40万香港ドルに引き上げた。
中国へのインバウンド観光は引き続き過熱しており、訪中観光客によるモバイル決済の利用増加を牽引しているそうだ。2023年7月に加盟店ネットワークが全面開放される前のデータと比較すると、Weixin Payの国際カードサービスの1日平均取引量は3倍以上、1日平均取引額は4倍以上に増加している。オンライン生活サービスでの消費、ショッピング、飲食、観光が最も人気があり、1日の平均取引量は約100元(約2,118円)となる。
このような背景の下、テンセントはこのほど、海外ユーザーへのユーザー教育とプロモーションを強化するため、専用ウェブページ「中国へようこそ、Weixin Pay で簡単決済」を開設した。同ウェブページには、ブランディングビデオ、主要なタイムライン、ユーザーガイド、ユーザー・チュートリアル・アニメーション・ビデオ、その他の関連情報など、有用なリソースや詳細情報が掲載されているそうだ。
テンセントでは、中国本土を訪れる旅行者の決済体験を向上させる取り組みを行っているという。WeChatアカウントの登録がより便利で安全になり、国際カードとWeixin Pay (微信支付)の連携もより迅速かつ容易になったそうだ。Weixin Pay はまた、中国を訪れる人々の決済体験をさらに向上させるため、より多くの海外電子ウォレットとの相互運用性を積極的に模索している。
WeChatアプリの最新バージョンをダウンロードまたはアップデートした後、海外のユーザーは、海外の電話番号(すなわち、+86以外の国/地域コード)でWeChatアカウントを登録し、適切なセキュリティ認証方法で新規ユーザー登録プロセスを完了するか、既存のWeChatアカウントでサインインできる。基本的なカード情報を入力し、有効な国際カードをWeixin Pay とリンクさせると、海外ユーザーは中国本土の中小企業や露天商を含む数千万の加盟店に便利にアクセスできるようになる。そして、簡素化されたカード・リンク・プロセスにより、海外からの旅行者は一定額まで安全かつ便利に利用することができるそうだ。
なお、有効な国際カードは、Visa、Mastercard、American Express、Discover Global Network(ダイナースクラブを含む)、JCB が発行する、中国本土以外で利用可能なカードを指す。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト