2023年5月26日8:00
ANAではANA経済圏の拡大を目指しているが、その実現に向けて鍵を握る「ANA Pay」のサービス内容が刷新された。身近な買い物で「ANAマイル」が貯まり、その「ANAマイル」を1マイル=1円として日常の決済に充当できる。これまで旅行という非日常でしか貯まらない・使えなかった「ANAマイル」が、日常使いにも便利な決済手段に生まれ変わった。ANAはこれを機に、ANA経済圏の拡大に弾みをつけたい考えだ。
日常使いで1円からマイルが使える・貯まる
「ANAマイル」が一気に身近な存在に
ANAグループは2023年5月23日、「ANA Pay」のサービス内容を一新した。最も大きな変更点は、ANAのマイレージプログラムで貯まる「ANAマイル」を、1マイル=1円換算で「ANA Pay」にチャージし、日常の買い物に使えるようになったこと。さらに「ANA Pay」での買い物でも「ANAマイル」を貯めることができるようになり、「貯める」「使う」の両面で「ANAマイル」の利便性が大きく向上した。
これまで「ANAマイル」は、航空券の購入で貯まり、特典航空券に引き換えることができる、いわば旅行という非日常世界でのみ魅力を放つツールだった。今回の「ANA Pay」のリニューアルによって、「ANAマイル」は日常生活に寄り添うツールへと、抜本的に性格を変えることになった。ANA X 代表取締役社長 驫木 一博氏は、「どのペイメントサービスと比較しても遜色ないサービスを提供できるようになった」と自信を見せる。
さほど頻繁に飛行機を利用しないユーザーにとっては、これまでマイレージプログラムに登録するメリットは大きくなかったが、日常的にマイルを貯めたり使ったりできるとなれば、より多くのユーザーにメリットがある。仮に年1回でも飛行機を利用してマイルが貯まれば、それを日々の買い物に使う。逆に日々の買い物でコツコツ、マイルを貯めて、年に1度飛行機で旅をするといった楽しみ方もある。ANAグループでは「ANA Pay」リニューアルを機に、会員数の増加、コミュニケーションの深化、LTVの向上に拍車をかけて、ANA経済圏の拡大を推し進めていきたい考えだ。
3ステップで登録が完了
国内外200万カ所での利用が可能
「ANAマイル」でチャージできる額の上限は、月当たり3万マイル、1日当たり5,000マイル。ただし携帯電話番号を登録するなどの本人確認手続きを済ませれば、月当たり5万マイル、1日当たり1万マイルまで上限が拡大。また、今回のリニューアルでは、「ANAマイル」をチャージできるようになった以外にも、チャージの選択肢が拡充。これまでクレジットカードはJCBのみの対応だったが、Visa、Mastercard、ダイナースカードを合わせて4ブランドに対応する。ほかにセブン銀行ATMからの現金でのチャージや、Apple Payからのチャージも可能。チャージ額は、これまで1,000円以上1,000単位であったものが、1,000円以上であれば1円単位で設定できるようになった。チャージの上限額は月当たり10万円、1日当たり2万円だが、本人確認後は月当たり30万円、1日当たり10万円まで上限が広がる。
使える店舗も飛躍的に拡大。iD加盟店、Visaタッチ決済加盟店での利用が可能になり、コンビニ、スーパー、タクシーやバスなどの乗り物などを含め、国内外200万カ所以上で利用できるようになった。リアル店舗だけでなく、オンラインのVisa加盟店での決済に利用することもできる。
また、「ANA Pay」で支払いをすると、200円当たり1マイルの「ANAマイル」が貯まる。さらにANAカードでのチャージの場合、1,000当たり一般カードでは1マイル、ゴールドカードでは6マイル、プレミアムカードでは11マイルが貯まる。
すでにゲートアプリ「ANAマイレージクラブアプリ」をダウンロード済みのユーザーであれば、「ANA Pay」の新機能にアクセスするために追加で登録が必要な情報は、携帯電話番号のみ。その携帯電話番号に送られた4桁の認証コードを入力するSMS認証と、eメールで送られるURLにアクセスすることによるメールアドレス認証、そしてApple Payにカードを追加するという3ステップで、手続きが完了する。使い勝手にこだわったUI設計がされており、アプリ内の2つの財布、「ANA Payマイル」と「ANA Payキャッシュ」の切り替えもワンタップでストレスなく行える。
新機能のリリースに合わせて、ANAでは5月23日から8月末まで、「ANA Pay」での支払いやANAカードでのチャージで最大1万マイルをプレゼントするオープニングキャンペーンを実施中だ。
なお、5月23日時点での新機能のリリースはiOSのみだが、約1カ月遅れて6月にはAndroidにも対応可能となる予定である。
利用単価等の想定、Smart CodeやBank Pay追加
2025年度までの会員数目標は?
このように、ANAでは、ANA経済圏の拡大を目指しているが、利用の想定、第二フェーズの展開や今後の目標について、後日追加で質問した。
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