2023年9月22日8:00
JR九州(九州旅客鉄道)は、「JR九州インターネット列車予約」、クレジットカード「JQ CARD」、交通系ICカード「SUGOCA」の利用などで貯まるポイントサービス「JRキューポ(ジェイアールキューポ)」を展開している。また、JRキューポをよりお得に利用できるスマートフォンアプリ「JRキューポアプリ」を提供しているが、2023年10月4日から九州各地のアミュプラザ(駅ビル)でJRキューポが貯まり、使えるサービスをスタートする予定だ。これにより利用者の大幅な拡大とポイントサービスのさらなる活性化を図るとともに、より多くのグループサービスの利用を促し、LTV(ライフ・タイム・バリュー)向上につなげる狙いだ。
3つのポイントを集約
7つのアミュプラザでサービス開始
JR九州は、2017年7月7日より、「JR九州インターネット列車予約」の「eレールポイント」、クレジットカード「JQ CARD」の「JQポイント」、交通系ICカード「SUGOCA」の「SUGOCAポイント」という3つのポイントサービスを統合した「JRキューポ」を展開している。利用者は、JR九州Web会員サービスの会員情報に「JQ CARD」「記名式SUGOCA(SUGOCA定期券含む)」のカード番号を入力して「おまとめ登録」を行うことで、ポイントを合算して利用可能だ。
2020年3月3日からは、JRキューポを起点として、利用者とJR九州グループのエンゲージメントを高めることを目的としたスマートフォンアプリ「JRキューポアプリ」を提供している。利用者はバーコード・QRコードの会員証をJRキューポアプリ加盟店で提示することで、200円につき1ポイント貯まり、1ポイント=1円として店舗での支払いに利用できる。従来のJRキューポは、JR九州インターネット列車予約、JQ CARD、SUGOCAと決済に紐づく形で貯めることができたが、JRキューポアプリでは決済手段を問わずにポイントが付与される。
JR九州 IT推進部 グループマーケティング室 山﨑良介氏は「基本的な思想としては、JRキューポがJR九州グループどこでも貯まり、使えることを実現したいと考えています。10月4日から7つのアミュプラザでJRキューポが貯まり、使えるようになるため、お客さまの利便性も格段に向上すると感じています」と話す。これまでJRキューポは福岡県の利用者が多かったというが、アミュプラザでのサービス開始で、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島のユーザー増が期待できる。
貯まったポイントは、SUGOCAへのチャージ(入金)や、特典商品への交換なども可能だ。また、Gポイント、Tポイント、Pontaポイント、永久不滅ポイントといった提携ポイントへの交換もできる。
JR九州Web会員サービスは約300万
JRキューポの販促活動を強化
現在、JR九州Web会員サービスは約300万の会員を有する。また、おまとめ登録を完了している会員は約58万人だ。JRキューポを1ポイント以上保有する会員は約200万人、JRキューポアプリ会員は約21万人となっている。
2020年以降はコロナ禍により同社の会員サービスも大きな影響を受けたが、現在の稼働はコロナ前の状況に戻りつつある。直近ではJRキューポの販促活動に力を入れており、駅のポスターや列車内の中吊りなどでサービスを告知している。今春にはJRキューポのオリジナルキャラクター「キューポちゃん」が誕生。JRキューポのお得さを広めるためにインフルエンサーを目指すJRキューポの妖精として、サービスに親しみを持ってもらうことを目指している。
LINEでコミュニケーションを図り、アプリに誘導
JRキューポアプリをJR九州グループサービスの起点に
アミュプラザへのJRキューポアプリ導入に合わせ、10月2日から各駅ビルのLINEアカウント情報とJR九州Web会員IDの連携も開始する。両者の情報を紐づけることで、連携会員限定特典の提供や利用者の好みや興味に合わせた情報をよりパーソナライズした形で利用者に届けるという。LINEの公式アカウントは駅ビルごとに運営しているが、仮会員証としてLINEでポイントが貯まる機能を設ける。貯まったポイントを実際に利用するにはJRキューポアプリへのログインが必要だ。
現在のJRキューポ会員は40代、50代がボリュームゾーンだが、アミュプラザの利用開始によって、より若い世代も獲得できると期待する。
JRキューポアプリでは、ストレスなく使ってもらえるようなUI/UXを意識している。アミュプラザへの導入で利用者が大幅に増えることが予想されるため、クーポンを探したり使いやすくしたり、会員登録や変更などの導線を把握しやすいように改善を進めている。将来的には新たな機能を実装することで、JR九州グループのサービスを利用してもらう起点になることを目指す。
アプリを活用したCRMも視野に
グループに関わる幅広いシーンでの利用を目指す
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