2023年9月27日7:10
オリックス銀行は、このほど、G.U.Technologiesと共に、ステーブルコインを発行する実証実験を開始した。
ステーブルコインは、日本円などの法定通貨を裏付け資産として発行されるデジタルマネーとなる。代表的なデジタルマネーの1つで、裏付け資産がない暗号資産と比べて価格変動が少なく、現金決済と比べてコストやスピードに優れることから、企業間決済や国際送金における決済手段として利用が広がることが期待されている。
同実証実験において、同社は信託機能を提供するとともに、G.U.Technologiesのシステムを活用して、特定信託受益権型のステーブルコインを発行し、送金や決済を行うための技術的検証を行う。
2023年6月1日に施行された改正資金決済法では、送金や決済の手段としてステーブルコインの利用が正式に認められた。ステーブルコインの発行者は銀行、信託会社および資金移動業者に限られるが、現状は信託銀行および許可を受けた信託会社のみ、1回あたりの送金額の制限なく、流通性が担保される電子決済手段としてのステーブルコイン発行の検討が可能だ。あわせて、信託機能の利点を生かし、利用者の本人確認なく不特定の利用者間で自由に取引ができるブロックチェーン技術を活用したサービスの開発を目指す。
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ペイメントナビ編集部
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