2024年4月11日8:38
機械学習を用いた不正対策プラットフォームを手掛けるForter(フォーター)は、スポーツシューズ販売のアシックスジャパンが、自社オンラインストアの不正対策にForterのソリューションを導入したと発表した。アシックスジャパンではForterを導入して以降、EMV3-Dセキュア等の摩擦、真正利用阻害を改善し約4ポイントの売上アップを実現したそうだ。
これまでアシックスジャパンのオンラインストアでは、ルールベースによるツールを利用してチャージバック等の不正対策を実施してきた。しかしながら、日ごとに巧妙になる不正アタックに対する対策は容易ではなく、ルールをすり抜け大きな損失が発生し、また人手による目視確認も大きな運用負担がかかっていたという。
また、同社では2022年3月に不正使用によるチャージバック損失を低減するためEMV3-Dセキュアを導入した。EMV3-Dセキュアは取引の約2割に適用されていたが、約4%の取引がEMV3-Dセキュアの摩擦によって決済できず、コンバージョンの低下が課題となったそうだ。EMV3-Dセキュアを部分的に導入したものの、かご落ちによる機会損失が発生し、同時にチャージバックも多発する課題が発生していた。
このほどアシックスジャパンは、機械学習を活用したForterを導入したことで、これまでのルールベースのツールを置き換え、運用の完全自動化を実現した。Forterの高精度判定により、適切にEMV3-Dセキュアを利用し、コンバージョン改善することで導入直後に約4ポイント売上改善した。また、これまで多くの工数が割かれていた目検等の業務負荷をForterによって完全自動化したそうだ。
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ペイメントナビ編集部
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