2024年10月1日7:54
トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、クスリのアオキホールディングス(石川県白山市)に対し、TMNのクラウドPOSシステムである「クラウドPOS」の導入を開始した。
9月にオープンしたクスリのアオキの新店2店での運用を開始しており、今後さらに導入拡大していく予定だという。TMNのクラウドPOSシステムの実店舗への導入は1号案件となる。
TMNは、クスリのアオキに対して、電子マネーとQR・バーコード決済サービスのほか、CRM(顧客関係管理)サービスとしてハウス電子マネーサービスを提供し、顧客体験の向上に貢献しながらクスリのアオキの決済環境や事業環境における理解を深めてきたという。
今回、TMNのクラウドPOSシステム1号案件として「クラウドPOS」がドラッグストア大手のクスリのアオキに導入されることにより、TMNにおいては実運用を通じた新たなニーズへの対応、安定品質への改良を行うことで、大規模事業者向けのPOSシステムとして保守運用を含めた実績とノウハウの蓄積を目指す。
多店舗展開を行う大規模事業者のPOSシステムは、独自の値引きルールやポイント付与、運用の過程で追加された業務など、さまざまな会計パターンや各種サービスに応じてカスタマイズされた機能が数多く実装されており、POSシステムの複雑性が高くなってしまう傾向があるという。これによりベンダーロックインに陥りやすく、結果的にレガシーシステムを使い続けることが、DX化を阻む一因であるとTMNは考えているそうだ。
近年、飲食店を中心とした主に小規模事業者の間でタブレット端末などを活用したクラウド型のモバイルPOSの普及が進んでいるが、大規模事業者においては、オンプレミス型のPOSシステムが主流となっており、クラウド型のシステムへ移行が進んでいない領域の1つとなっている。
ドラッグストアをはじめ流通業界では、人手不足や業界再編などにより事業環境が目まぐるしく変化しているが、そのような世相において、顧客維持や事業効率化に向けてデータ利活用が有効であると考え、TMNでは、リアルタイムに購買データの活用が可能なクラウドPOSシステムの開発を行った。
今後は、「クラウドPOS」へより多くの機能をマイクロサービスとして追加し、汎用性を高めていくとともに、クラウド上に集約されたPOSデータのリアルタイム活用を促進する新たなソリューションの提供を目指す。