2024年12月13日8:20
Liquid Groupは、シンガポールの統一QRコード「SGQR(Singapore Quick Response Code、シンガポール統一QRコード)」の新規格「SGQR+」の次フェーズである「roamQR」を発表した。これはQR 決済スイッチ ソリューションとなり、国内や海外のeウォレット、モバイル決済アプリ、アクワイアラ(加盟店開拓事業者)、国内 QR ネットワーク間の相互運用性を強化し、11カ国の市場で消費者と加盟店の両方での簡便性を向上する事を目的としているそうだ。
QR スイッチ ネットワークを運営
国内外でのeウォレットの受け入れを支援
Liquid Groupは、シンガポールに本社を置くFinTech企業だ(参考記事)。同社は相互運用可能な QR スイッチ ネットワークを運営しており、アジア太平洋地域やその他の地域の複数の加盟店開拓会社やネットワーク事業者が、複数のローカルおよび国際的なコード決済やカード スキームにリンクされたデジタル ウォレットを受け入れることができる仕組みを提供している。
roamQR の導入は、昨年の「SGQR +プロジェクト」の実証実験の成功に基づいており、QR 決済が複数のプラットフォームにわたって拡大する可能性を示した(参考記事)。Liquidはノンバンクだが、MASよりMPI(Major Payment Institution)という金融業のライセンスを受け、シンガポール銀行協会(The Association of Banks in Singapore:ABS)が運営している「PayNow」 への参加も認められている。
SGQR+の実証実験も、このようなMASとの関係からLiquidが選ばれた経緯がある。Liquidは、QRコード決済に加え、XANPによるクレジットカードのQRコード化も行っており、SGQR+の実証実験では、Apple PayやGooglePay 経由でのクレジットカード決済を提供している。また、Changi Airport Groupと連携して、チャンギ国際空港を通過する旅行者が、チャンギ空港、ジュエル、オンラインショップなどで買い物をするときに利用できるeウォレット「Changi Pay」を提供している。
国内、国外でQR 決済のアクセプタンスを効率化
パートナーとシンガポールから取り組みを開始
roamQR は、主要な業界パートナーと共同で開発され、シンガポールやアジア太平洋地域全体、さらにその他の地域での QR 決済のアクセプタンスを効率化することを目的としている。相互運用可能なスイッチは、電子マネーの「プッシュ」取引とカード スキームにリンクされた「プル」QR 決済の双方をサポートし、さまざまな加盟店アクワイアラとイシュア間のシームレスなやり取りを促進するという。Liquid Group の CEO JeremyTan(ジェレミー・タン)氏は「価格の最適化、より良いサービスの提供をもたらすでしょう」と説明する。
Liquid Groupは、Changi Pay、DCS CardCentre、eft Payments (Asia) Limited、FavePay、GLN、Google Pay、MariBank、Pyng、ShopeePay、WeChatなどのパートナーとともに、2024年第4四半期にシンガポールで同取り組みを開始する予定だ。
今後の展開は?携帯ローミングのように広がる
相互運用可能な QR 決済ネットワークの基礎に
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