2025年4月22日8:30
PAX Japanは、「リテールテックJAPAN2025」において、さまざまな決済端末を展示した。同社の国内の決済端末の取り組みの状況について営業マーケティング本部長 弘中督久氏、プロダクト戦略本部 副部長 潘寅氏に説明してもらった。

「A920MAX」はパートナーから順次リリース
PCI-SPoC対応「D135」を汎用デバイスに搭載
PAX Japanでは、これまでモバイル端末「A920」を主力製品として展開しており、「ベストセラー商品となりました」と潘氏は話す。その後継機として、2024年1月に6.5インチのタッチスクリーンを搭載した「A920MAX」をリリースしたが、国内パートナーから順次リリースされている。
例えば、USENは、2024年11月に国内ではじめて「A920MAX」を商用リリースし、簡易レジ一体型キャッシュレス決済サービス「USEN PAY+」の提供を開始した。今後もGMOフィナンシャルゲート、SB C&S、トランザクションメディアネットワークス、USEN FinTech、JR西日本テクシアといった企業がリリースを予定する。
リンク・プロセシングとは、PCI-SPoC(PAX名:SealGuard Solution)」のSCRP(決済端末)である「D135」を汎用デバイスに組み込み、カード決済を実現する「AnywhereD135」を共同開発している。
「A8700」は商業施設やGMSで順次採用
自動販売機では次世代端末「IM28」投入へ
リリースに向けて準備を整えてきた「A8700」は、ディスプレイを店舗側・顧客側の両側に配置することで、レジ周りの煩雑さや省スペース化を実現したオールインワンの据置端末だ。フェリカ対応やオートカッターなど、日本独自の仕様や要望にも対応している。商業施設やGMSなどの大口の案件も決定し、順次導入がスタートしている。潘氏は「今までは海外ベンダー製は安価な端末を中心に提供されてきましたが、高付加価値な端末となっています。日本の据置端末ニーズを捉え、今年、来年と大手企業での採用も見据えています」と話す。
さらに、自動販売機では次世代端末「IM28」の投入を準備している。弘中氏は「QRコード決済とICカードや電子マネー決済のかざし部分(下部)と、ユーザーが視認するスクリーン(上部)がそれぞれ独立しているため、ユーザー体験が変わります」と製品に自信を見せる。また、Android OSであるため、一度開発したソフトウェアリソースを容易に移植することが可能だ。さらに、従来は上位機にアンテナを立てる必要があったが、アンテナを筐体と一体化させているため、機器への組み込みも簡便だ。弘中氏は「モバイル端末で培った技術が活かされ、アンテナと通信モジュールは内蔵されています。また、背面の組込み部の厚みは1cm未満で、視察に訪れた自販機ベンダー様も驚いていました」と述べる。
同じくベンディング向けの端末では「IM25」も展開している。コーヒーマシンやゲーム機、EV充電などには筐体がコンパクトなIM25が好まれる可能性が高いという。
多様な製品を販売、SDK活用で横展開も
店舗DXの領域にも進出を強化へ
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