2011年8月23日9:00
業績はやや好転したとはいうものの、ビジネスの戦略的見直しを急いでいたHSBCのは、米国のカードビジネスユニットとリテールサービスをキャピタルワンに売却することで合意した。
キャピタルワンがHSBCに支払う価格は327億ドル。これには26億ドルのプレミアムも含まれている。プレミアムは顧客ローン残高の8.75%だ。
売却するのは国際ブランドつきクレジットカード、ハウスカード、法人カードのポートフォリオとカードの運用部門である。
総残高は304億ドル。2011年上半期の税引前利益は10億ドル、税引後利益は6億ドルだった。2010年の税引後利益は13億ドルで、ほぼ同じペースで利益を確保できる状態ではあった。
キャピタルワンはHSBCのカードビジネスユニットをポートフォリオに加えることにより、米国でのシェアを拡大し、利益を押しあげることができると考えた。
トランザクションの完了は2012年上期中を予定している。久々の大型カードビジネスのM&Aで、米カードビジネス業界図が塗替えられる。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。