2026年3月2日8:45
和田 文明
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プロフィール キャッシュレス、電子マネー関連のジャーナリスト/ライター、主に欧米、アジアのセキュリティを含むキャッシュレス情報、カスタマーロイヤルティプログラム情報を取材 |
クレジットカードやデビットカードの決済の根幹をなすインターチェンジフィー(交流手数料)について、その仕組みや役割、そしてアメリカやヨーロッパにおけるインターチェンジフィー(交流手数料)の歴史的経緯と規制の違いについて5回に渡ってレポートする。インターチェンジフィー(交流手数料)とは、消費者(Cardholder)がカード加盟店(Merchant)でカード決済を行う際、加盟店銀行(Acquire、アクワイアラ)からカード発行銀行(Issuer、イシュア)へ支払われる手数料である。これは通常、加盟店が加盟店銀行(Acquire、アクワイアラ)に対して支払う手数料(加盟店手数料:MDR、Merchant Discount Rate)の最も大きな割合を占めている。
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Index 欧米のインターチェンジフィー(交流手数料) 1、インターチェンジフィー(交流手数料)とは 2、アメリカのインターチェンジフィー(交流数料)規制 3、ヨーロッパのインターチェンジフィー(交流手数料)規制 4、インターチェンジフィー(交流手数料)のアメリカ・ヨーロッパ・日本比較 5、ヨーロッパのカード加盟店(Merchant)が“アメリカのインターチェンジフィーを理解する”
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欧米のInterchange Fee(交換手数料)関連用語集
欧米のカード決済システムにおいて中心的な役割を果たしているインターチェンジフィー(交流手数料)に関連する主な用語を用語集(表)としてまとめた。
(表)欧米におけるインターチェンジフィー(交流手数料)関連の用語集
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用語(日本語/英語) |
概要 |
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インターチェンジフィー(交流手数料) Interchange Fee (IRF) |
・カード取引において、カード加盟店銀行(Acquirer)からカード発行銀行(Issuer)へ支払われる手数料 ・カード加盟店(Merchant)のカード決済手数料(Merchant Discount Rate)の最大の構成要素であり、その大部分を占めている ・欧米では、国やエリアによってインターチェンジフィー(交流手数料)規制も状況が異なる(例:ヨーロッパではデビット/クレジットで上限規制あり、アメリカではデビットカードのみ規制) |
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カード決済手数料Merchant Discount Rate (MDR) |
・カード加盟店(Merchant)がアクワイアラなど (ペイメントサービスプロバイダー)に支払う、取引総額に対する手数料 ・一般的に、交流手数料、カードブランドフィー、アクワイアラマークアップの3要素から構成されている |
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カード発行銀行Issuer (Issuing Bank) |
・クレジットカード、またはデビットカードを顧客(Cardholder)に発行する銀行またはクレジットカード会社などの金融機関 ・インターチェンジフィー(交流手数料)の受け取り側である |
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カード加盟店銀行Acquirer (Acquiring Bank) |
・カード加盟店(Merchant)と契約し、カード取引の受け入れ・処理を行う銀行または金融機関 ・インターチェンジフィー(交流手数料)の支払い側である |
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パススルー Pass-Through |
・インターチェンジフィー(交流手数料)やカードブランドフィーをカード加盟店銀行Acquirer(Acquiring Bank)がそのまま加盟店に請求する価格設定モデル |
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アクワイアラマークアップ Acquirer Markup |
・カード加盟店銀行(Acquirer)が、取引処理のサービス提供に対してカード加盟店(Merchant)に請求する手数料である ・MDR(Merchant Discount Rate)の一要素である |
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カードブランドフィーCard Brand Fee(Scheme Fee) |
・Visa、Mastercardなどのカードネットワーク(カードブランド/スキーム)が、ネットワーク利用料としてカード加盟店銀行(Acquirer)またはカード発行銀行(Issuer)に請求する手数料である ・MDR(Merchant Discount Rate、カード決済手数料)の一要素である |
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リバース・インターチェンジ Reverse Interchange |
・特殊な取引(例:ATMでの現金取引など)で、通常とは逆の方向(カード発行銀行からカード加盟店銀行へ)にインターチェンジフィー(交流手数料)が支払われるケースを指す |
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ダービン修正条項(アメリカ) Durbin Amendment |
・アメリカの金融規制改革法(ドッド・フランク法)に含まれる規定 ・主にデビットカードのインターチェンジフィー(交流手数料)に上限を設けている ・2010年に制定 |
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インターチェンジフィー規制(ヨーロッパ) Interchange Fee Regulation (IFR) |
・EU圏内でのインターチェンジフィー(交流手数料)に上限を設ける規制 ・2015年よりEU圏で施行 ・クレジットカード取引は0.3%、デビットカード取引は0.2%などとその上限が定められている |
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カード提示取引 Card-Present (CP) |
・カード加盟店(Merchant)において、決済時に物理的カードが提示され、カード決済端末機に挿入・スワイプ・タップされる取引 ・不正リスクが低いため、インターチェンジフィー(交流手数料)は低めに設定されている |
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カード非提示取引 Card-Not-Present (CNP) |
・オンライン(Eコマース)、電話、郵送によるカード決済取引 ・不正リスクが高いため、インターチェンジフィー(交流手数料)は高めに設定されている |
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プレミアム/特典カード Premium / Rewards Card |
・キャッシュバックやポイントなど、特典が付帯されたクレジットカード ・クレジットカード特典の原資となるため、インターチェンジフィー(交流手数料)が高く設定される(アメリカ) |
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コーポレートカード Corporate Card / Business Card |
・法人向けに発行されたカード ・インターチェンジフィー(交流手数料)が一般の消費者向けカードよりも高めに設定されることが多い(アメリカ) |
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カスタム・ペイメント・サービス Custom Payment Service (CPS) |
・Visaが定める、優遇されたインターチェンジフィー(交流手数料)を適用するための取引要件セット ・例:データの提供、決済タイミングなど |
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マーチャントカテゴリコード(MCC 、Merchant Category Code) (アメリカ) |
・加盟店の業種(例:小売、レストラン、ガソリンスタンド、医療など)を特定する4桁のカテゴリコード ・インターチェンジフィー(交流手数料)はMCCによって異なる |
各種資料より作成
<参考文献・資料> ・経済産業省のHP ・VisaのHP ・MastercardのHP ・JCBのHP ・StripeのHP ・The PaypersのHP ・Explainer: understanding US interchange fees – a guide for European merchants、The Paypers ・7 Key Factors that Determine Interchange Fees - HighRadius ・Merchant Interchange | Mastercard Australia, ・Card network interchange fees - Pismo Developers Portal ・Debit Card Interchange Fees and Routing - Federal Register ・Interchange Fee Regulation on the application of the - Copenhagen Economics ・Credit and Debit Card Interchange Fees in Various Countries
1、インターチェンジフィー(交流手数料)とは
“欧米のインターチェンジフィー(交流手数料)”の第1回目は、インターチェンジフィー(交流手数料)の定義、役割、およびステークホルダーの資金移動などについて紹介してみたい。
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