2026年10月26日8:30(JST)
【日本】三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は、2026年10月22日、共通ブランド「SMBC Wealth」の本格展開を発表した。三井住友銀行、SMBC日興証券、SMBC信託銀行の専門性を結集し、資産運用から相続・事業承継まで一体的に支援する。金融商品仲介の拡充や専用拠点の開設により、対面コンサルティングを高度化する考えだ。

商品・拠点・人材の3領域でグループを一体化
同日開催した戦略説明会で、三井住友フィナンシャルグループのリテール事業部門長 上村明生氏は、SMBC Wealthを単なる広告宣伝のためのブランドではなく、グループ各社が顧客の資産、事業、家族、将来に継続的に関わるための共通理念と位置付けた。
背景にあるのは、富裕層の相談内容の複雑化だ。金利環境の変化に加え、資産運用のみならず、相続や事業承継、家族の将来を含めた助言が求められている。上村氏は、商品の品ぞろえだけでなく、顧客を理解し長く支える存在になれるかが重要との認識を示した。
具体策は「商品・サービス」「チャネル」「人材」の3つ。まず三井住友銀行の金融商品仲介業務では、従来のファンドラップや債券などに加え、10月から国内投資信託と公共債の取り扱いを開始した。
説明会によると、国内投資信託は約230銘柄から約860銘柄、債券は約50銘柄から約200銘柄へと選択肢を広げる。今後は株式の取り扱いも視野に入れ、銀行の窓口で証券会社に近いサービスを提供する。
提案品質の標準化にも取り組む。グループ共通の市場見通し「CIO'S VIEW」と、他社に預けた資産も含めて分析する「PRMプライム」を活用。さらに面談記録や市場環境を踏まえて担当者に提案のヒントを示すAIの活用を進め、顧客と向き合う時間を増やす。
銀行のAIコールセンターでは、Oliveを中心とする問い合わせの約7割がAIで完結しているという。会員制サービスの対象も、2025年度の約1万5,000人から中期経営計画期間中に約10万人へ拡大する方針だ。既存のエルダーコンシェルジュも「SMBCコンシェルジュ」に改称し、日常生活に関わる支援をグループの顧客へ広げる。
10月26日には、グループ共通の相談拠点「SMBC Wealth吉祥寺」を開設する。銀行・証券・信託の顧客とその家族が、プライバシーに配慮した空間で資産運用や承継について相談できる場とする。銀行と証券の双方で経験を積む人材の育成や相互出向も推進。上村氏は、銀行からSMBC日興証券へ約300人、同証券から銀行へ約100人が異動していることを明らかにした。研修体系をグループ共通にすることで、相談窓口となる会社が違っても一定の提案品質を確保する。

「連携」から「融合」へ Oliveとの役割分担も明確化
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