2026年11月4日8:20(JST)
【日本】Acompanyは、2026年10月6日、「Confidential AI勉強会」を開催した。当日は、OpenAIが公開したレポート「Private Safety Processing Overview」の解説をはじめ、Appleの「プライベートインテリジェンス」「プライベートインファレンス」などの最新動向と、その基盤となるConfidential Computingの仕組みを、代表取締役CEO 高橋亮祐氏、Chief Scientist 兼 執行役員 VP of Research & Development 髙橋 翼氏が紹介した。

OpenAI, Anthropic等はCC前提の研究開発 CAIはAI時代の標準基盤へ
Acompanyは、「Trust. Data. AI. あらゆるデータとAI活用に、信頼を。」をミッションに掲げ、Confidential Computing技術を活用し、データとAI活用を支えているという。経済安全保障・防衛・金融・医療領域への展開も進めている。
OpenAIやAnthropicなどはすでにConfidential Computing(CC:機密コンピューティング / 秘密計算) をを前提とした研究開発およびサービス化を推進している。OpenAIは自社のイベントで、「OpenAI Private Intelligence」を発表した。また、Anthropicは、CCについてはオプションではなく必須と公言している。Confidential AIは、NVIDIA・Appleなどで社会実装が進み、CAIはAI時代の標準基盤となるとした。「Fortune Business Insights, 2034 Forecast」によると、Confidential Computingのグローバル市場規模のグローバル市場規模は、2025年時点で約242億ドルと評価されており、年平均成長率(CAGR)34.7%で急成長を続け、2034年には4,638億9,000万ドル(約70兆円)に達すると予想されている。
「秘密を守れるAI」を実現可能なCC TEE内でのみデータとモデルは復号・計算
データ(プロンプト)やモデル(パラメーター/重み)を秘匿したまま、安心して活用できるAIが「秘密を守れるAI」。これを実現可能な技術が Confidential Computing(CC)であるとした。
高橋CEOは、CCの仕組みは、機密性と検証可能性を備えた「金庫」だとした。半導体が作る保護領域(TEE:Trusted Execution Environment)内でのみデータとモデルは復号・計算され、インフラ事業者にも見えないという。さらには「本物の金庫で、承認されたプログラムだけが動いている」ことを外部から検証可能だ。
国内や海外事業者が日本のAI計算基盤を増強 要件ごとのAI計算環境の選択肢が増加
企業におけるAI活用価値と機密性のジレンマとして、AIは企業固有のデータや業務知識を与えるほど価値が高まる一方で、競争力の源泉を外部AI環境に預ける必要があるため、最も価値の高い情報ほど活用が困難だとした。また、企業の機密性課題は、国家レベルでは、重要データ・計算資源・AIモデルを海外事業者に依存することで、法域・運用・供給に関するAI主権課題へと転化する。①法域・情報アクセスへの依存、②運用・実行統制への依存、③ 供給・技術選択への依存という3つの外部依存を管理し、AIの自律性を確保する「ソブリンAI」が重要となる。
ソブリンAIの本質は、すべての技術を国内保有することではないという。国内外の計算基盤・AIモデルから選択肢を確保した上で、重要データを保護するとともに、各要素の利用を自ら統制することだ。
現在、主要国では、海外事業者への過度な依存を避け、AIの選択肢・供給力・継続性を確保するため、計算資源・AIデータセンター・基盤モデルへの国家投資を拡大させている。日本では、半導体・計算基盤、AIモデル・フィジカルAI、政府利用、といった各領域で複数の政策・公的支援が同時に進み、AIの供給力・開発力・利用力を国内に確保する取り組みが進んでいる。
また、政策支援と民間投資を背景に、国内事業者と海外クラウド事業者の双方が日本のAI計算基盤を増強し、要件に応じて利用可能なAI計算環境の選択肢が増加している。
さらに、海外クラウド事業者(ハイパースケーラー)、国内AIデータセンター、専用・閉域環境、いずれも機密性や検証可能性を保証しきれず、「信頼の空白」が生まれており、その解決がConfidential AIだとした。
「秘密を守れるAI」を実現する信頼基盤を構築 全レイヤーを巻き込むエコシステム戦略へ
Acompanyでは、計算基盤上に環境検証・鍵管理・機密推論などを統合した「信頼基盤」を構築し、基盤ソフトウェアおよびAPIとして提供している。データ処理中も暗号化を維持するCCを基盤に、「Base・Inference API(推論API)」の標準製品化を通じて、グローバルで激化するCAI市場での独自のポジショニングを強固にしようとしている。
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。


















