2011年12月6日20:20
ネットマイルと、モバイルマーケティング・ジャパンは、約253万人のネットマイル会員のうち「スマートフォンユーザーのみ」を囲い込んだ「スマホパネル」会員を対象に、「スマートフォンのセキュリティ」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。今回の調査では、スマートフォンユーザーのみを対象として「スマートフォンセキュリティに対する危機意識」や「リスク管理」などについて分析している。
調査結果としては、実際に「スマートフォンでウィルスに感染したことのある人」の割合は0.3%で、約300人に1人が感染したことがある計算となる。ただし注目すべきは約25%が「分からない」と回答している点だ。アプリのダウンロード、さまざまなサイトの閲覧などで何が自分のスマートフォンに起こっているか、明確に把握するのは意外に難しい。スマートフォンのコンディションコントロールまでは所持者が行いきれていない現状を示す結果となった。
また、スマートフォンのセキュリティに対して「不安や疑問を感じるか」という問いに対して、何かしら「ある(「よくある」、「たまにある」、「何回かある」計)」と回答した人は約7割に達した。逆に残りの3割は危機意識が特にないということになる。スマートフォンのコンディションが把握できない中も、特に自分が被害を感じたことがなければ、問題意識がそこまで高くないユーザーが多いことがうかがえる。
現在、何らかのスマートフォンセキュリティ対策をしているかどうか聞いた質問では、約6割は「対策していない」または「分からない」と回答した。なかでも特に多かったのは「条件によって検討したい」で約5割と、セキュリティ対策にそこまで積極的でない人が約半数。スマートフォンセキュリティに対する消費者意識は、あまり高くないと言える。
さらに、「セキュリティ対策をしていない」人の理由として「必要だと思うが、対策をするほどは気にしていない」(約20%)、「必要だと思うが、お金を払ってまで対策したくない」(約25%)の合計約45%が、セキュリティの価値と条件面を天秤にかけた上で「現状対策をしていない」と回答。無料のセキュリティ対策のためのアプリなど、ユーザーに負荷が少ないサービスがある中も条件を気にする人が多いということは、必要とされるセキュリティ情報が、ユーザーまで行き届いていないという証と考えられる。
「セキュリティ対策をしている」人の声を見てみても「キャリアから提供されているフリーソフトを利用している」など無料のものを選んでいるという声が目立った。セキュリティ対策をしているユーザーと、していないユーザーの差は、価値観の違いよりも、条件面の良いセキュリティサービスの情報を知っているか否かで決まっているようである。