2012年9月26日14:55
富士通と富士通フロンテックは、大垣共立銀行の通帳・カードレスな生体認証ATMシステムを構築したと発表した。大垣共立銀行は、富士通の手のひら静脈認証技術を活かし、通帳やキャッシュカードがなくてもATMの金融サービスが利用できる国内初のしくみを9月26日より運用開始する。
同システムは、手のひら静脈認証で本人確認を行うことで、ATM利用者は通帳・カードがない場合でもATMで金融サービスを受けることができる。事前に手のひら静脈データを登録しておくことで、日常のATM利用時には、生年月日情報の入力、手のひら静脈認証、暗証番号入力の3ステップで、引き出し、預け入れ、残高照会の取引が可能になる。
また、手のひら認証技術は認証精度が高いだけでなく、体内情報を用いることによる偽造の難しさ、手をかざすだけの簡単な操作性、外的な影響を受けにくい安定的な認証方式という特徴があるという。
さらに、東日本大震災では通帳やキャッシュカード、運転免許証などの本人確認資料を持たずに避難した人への金融サービス提供が大きな課題となったが、災害時に通帳やキャッシュカードを紛失した利用者もATMサービスを利用することが可能となっている。