2013年4月8日8:00
「mixi Xmas 2012」で大丸松坂屋百貨店へ2万人を送客
ラッシュジャパンと連携し「NEW YEAR GIFT年賀状」を提供
ミクシィは、2012年12月3日~12月25日まで、ソーシャルクリスマスキャンペーン「mixi Xmas 2012」を開催した。同企画において、大丸松坂屋百貨店と連携し、大丸と松坂屋13店舗を対象として、ミクシィと共同のO2O(Online to Offline)キャンペーンを実施。クリスマス商戦時期の集客につながったそうだ。また、2013年の正月に向け、日本郵便と連携した「ミクシィ年賀状」を行い、その中で「NEW YEAR GIFT年賀状」を提供してラッシュジャパンが運営する「LUSH」店舗への送客につなげる取り組みを実施した。
大丸と松坂屋の13店舗でO2O施策を実施
来店時、買い物時にそれぞれ特典を提供
「mixi Xmas」は、クリスマスを象徴する「靴下」を飾り、mixiでつながる友人とベルを鳴らすなどのコミュニケーションを取りながら、サービスを行うものである。2012年は、2011年から実施しているTwitterへの投稿に加え、Facebook上でもmixi Xmasのサービスが利用できるようになった。2011年、2012年同様250万以上の参加があったなど好評だったそうだ。
「Facebookとのコネクト対応の取り組みは初めてであり、広告出稿するなど、mixiへの誘導を強化したこともあり、数多くの方にご参加いただきました。mixiとFacebookは、同じSNSのサービスですが、利用者は使い分けをしており、決して競合ではないと弊社では捉えています」(ミクシィ 広報室 徳田匡志氏)
今回は、大丸松坂屋百貨店と連動し、12月3日~12月24日まで、全国13店舗でmixi Xmasで初となる百貨店とのO2O(Online to Offline)施策を実施した。
期間中、全国の大丸・松坂屋の店舗に足を運んだ利用者は、店頭でmixi Xmas 2012で利用できるオリジナル靴下パーツを手に入れることができた。また、店頭で1,000円以上の買い物をすると、さらに「オリジナル靴下パーツ」がもらえるシリアルコードの記載された「クリスマスカード」と、大丸松坂屋のキャラクターである『さくらパンダ』がサンタクロースの格好をした『パンダクロース』のオリジナルのコラボ携帯ストラップ(先着順)をプレゼントする取り組みを実施。さらに、店頭でスマートフォンから「mixiチェックイン」(GPSを利用したmixiのチェックイン機能)を利用すると、オリジナルスマートフォン壁紙をプレゼントするmixiサービスと店舗の連動企画も行っている。
大丸松坂屋百貨店 本社 営業本部 営業企画室 販売推進部 スタッフ 販売企画担当 神谷彩子氏は、「デジタル上でオリジナル靴下パーツを手に入れることができることに加え、実際のリアルな店舗に来て買い物をしていただくと、さくらパンダがデザインされたクリスマスカードとオリジナルのコラボ携帯ストラップをもらえるため、多くの方にご来店いただきました」と成果を語る。店舗には、さくらパンダを目立たせた特設ブースを設置。顧客には、引換カウンターでレシートを提示してもらうことで、デジタルコンテンツがもらえるカードとストラップをプレゼントした。
20代、30代の女性も数多く来店
クリスマス時期に百貨店に来店するモチベーションを高める
結果として、期間中に約2万人が来店。そのうち約8割が女性客となった。百貨店のユーザーは、40代以上が中心だが、20代、30代も多く来店したそうだ。また、利用者の多くはサイト上でキャンペーンの開催を知り、来店したという。
大丸松坂屋百貨店ではデジタルコンテンツを活用した取り組みに注目しており、過去にもさまざまな施策を実施している。mixi Xmasについては、これまでリアル店舗を絡めたキャンペーンを実施したことがなかったため、話題作りも含め、新しい施策としてトライする価値があると考えた。また、クリスマスはプレゼントを購入する時期でもあり、百貨店に来店する利用者のモチベーションも高いことから、売り上げにつなげる狙いもあったそうだ。
神谷氏は、「mixi Xmasにより、これまで弊社と接点がなかったお客様に来店のモチベーションをもってきていただけたことは収穫でした。今後も引き続き、ネットからリアルへの送客を強化していきたいと考えています」と意気込みを語った。
ミクシィ 徳田氏は、「mixi自体がリアルとの親和性が高いSNSであるため、O2Oについても結果が出やすい特徴があります」と強みを口にする。また、オンラインサービスは都市部の利用が多いが、mixiは全国で利用されており、各地にくまなくユーザーを抱えている。そうしたこともあり、大丸松坂屋百貨店の全国の店舗でキャンペーンを展開できたことも相乗効果につながったそうだ。
mixiでは過去に、ローソンともO2O施策を実施しており、「ソーシャルラジオ企画」で42万人を店舗に誘導させた実績がある。ただ、コンビニエンスストアと百貨店では来店する年齢層が異なっており、施策を実施する前はどの程度の結果が出るかは未知数だったようだ。そんな中、2万人が参加したことは予想以上の成果となった。
また、「mixi ハロウィン」やmixi Xmasにおいては、共通ポイント「Ponta」を展開するロイヤリティ マーケティングと連携したサービスを実施した。Pontaは5,000万人を超える会員を抱えており、今後もその基盤を利用して便利なサービスを展開していく予定だ。
無料サンプリングギフト商品付きハガキを3000枚配布
年賀状持参でサンプル品または、実売品の商品と交換
また、ミクシィでは、2013年の正月に向け、日本郵便と連携した「ミクシィ年賀状」を実施したが、その中で「NEW YEAR GIFT年賀状」の提供を行った。同取り組みでは、SNSを通じて受け取った無料・有料の「NEW YEAR GIFT年賀状」を、店頭でリアルなギフトと交換できるO2O商品や、年賀状のQRコードにアクセスして、映画・ドラマ・アニメなど1万本を超える動画コンテンツが24時間見放題となる映画チケット付き商品を提供した。店頭受け取りギフトでは、ラッシュジャパンの協力を得て、ギフトを受け取った人が「LUSH」店舗に来店すると、商品と交換できるサービスを実施した。
同企画では、無料サンプリングギフト商品付きハガキを3,000枚配布。また、有料ギフト商品付きハガキは480円、1,380円、2,380円(すべて税込)となった。結果として、モバイル端末(従来の携帯電話・スマホ)からの利用がPCの2倍あり、年賀状利用と共に友人に共有されるフィードのクリック数は、モバイル端末がPCの4.8倍となった。
ギフトを受け取った人は、年賀状を全国のLUSHの店頭に持って行くと、サンプル品または、実売品の商品と交換できるため、デジタルで贈るよりも、実際のメッセージ付きのハガキを贈り、受け取れることに高い付加価値をもたらしたという。また、ラッシュジャパンにとっては、店頭オペレーション上も、デジタルクーポンなどよりもハガキによる引き換えの方が、接客においてもスムーズであるという効果もあったそうだ。
ミクシィでは、ユーザーとのコミュニケーションを図るきっかけとなるサービスとして今後もO2Oに注目していきたいとしている。