2013年5月22日9:47
リードエグジビションジャパンは、日本最大級のIT展示会である「2013Japan IT Week春」を2013年5月8日~10日まで、東京ビッグサイトで開催した。「Web&モバイル マーケティング EXPO春」では、「決済」、「O2O(Online to Offline)」、「NFC(Near Field Communication)」、「スマートフォン」など、注目を集めるソリューションが数多く登場した。
ギフト・プリペイドカードサービスを展開するレピカは、カードソリューション「point+plus」、メールソリューション、スマートフォン向けサービスなどを展示した。同社の「point+plus」は、飲食店、リラクゼーション、アパレルなど、約2,200店舗で採用されている。カードシステム・会員情報管理・メールマガジン配信を一括管理することが可能で、電子マネーを絡めた会員カードとして数多くの成功事例を生み出している。今回の展示会では、スマートフォンを活用した会員カードシステムを展示。また、ブース内ではミニセミナーも開催した。
ロイヤルゲートは、Bluetoothに対応しているAndroidやWindowsのスマートフォン・タブレットをクレジットカード決済端末として利用できる「PAYGATE MAG」を提供しているが、イヤフォンジャック対応の「PAYGATE MAGi」を新たに発表した。DUKPT対応のデュアルヘッドイヤフォンジャックカードリーダは世界初の事例となるそうだ。
シチズン・システムズは、スマートフォンを活用した決済サービスで提供するモバイルプリンタ「CMP-20/30」を展示した。決済代行事業者のゼウスの決済システムに接続し、DUKPT方式に対応したMSRを採用することで、カードスワイプ時にカード情報を暗号化するという。
エンパシは、タブレットを活用し、クレジットカードやデビットカードなどを一台の端末で処理するサービスのデモを行った。また、EM+(エンタス)カードを利用すると、ポイントカードやプリペイドカードを、自社独自の電子マネーとして取り扱うことができる。
アクアビットスパイラルズは、オーストラリアのTapit Media Pty Ltd.と提携して開始したマーケティング・プラットフォーム「Tapit(タップイット)」のデモを実施した。「Tapit」マークがついたスマートポスターはオーストラリア、シンガポール、米国など、世界各国で利用されている。国内でもスマートポスターの実験が行われているが、実際のサービスまで発展させた事例はそれほど多くはない。そのため、「Tapit」マークを普及させることにより、スマートポスターの浸透を図る狙いだ。「Tapit」は、QRコードに対応しており、サーバで情報を制御することが可能であるため、iPhoneを活用したスマートポスターのデモも行っていた。
また、iPhoneアプリ「Passbook」を、クーポンやデジタル会員証、eチケットなどに活用するソリューション「Pass-Thru」も展示した。同サービスは、Passbook互換のAndroidアプリ「PassWallet」をサポート。NFC対応のANdroidスマートフォンで「PassWallet」を利用すると、NFCのPeer to Peerモードでパス情報を送ることができるという。
博報堂アイ・スタジオは、コースターとNFCを組み合わせたギフトコンテンツ「メッセージコースター」を紹介した。NFCタグを添付したコースターにNFC対応スマートフォンをかざすことで、動画や画像などのメッセージを贈ることができる。すでに結婚式で試験導入を行ったという。
ヤマハは、音にデジタルデータを埋め込んで情報を発信する「INFOSOUND」の技術を利用したスタンプラリーサービス「スタンプファン」のデモを実施。各スタンプラリーのスポットに「INFOSOUND」の発信機を設置して音波を発信することで、スマートフォン利用者は、各スポットに近づくだけで、スタンプを貯めることが可能だ。また、価格は端末10台で20万円からのパッケージで提供するため、短期間でシステムを導入できるのも特徴となる。
NSDは、福岡の観光者および観光地を対象に行っている、スマートフォンを活用した情報配信サービスの実証実験のデモを実施。博多駅、天神駅、博多港国際ターミナルにWi-Fi 探知センサーを設置し、センサー周辺に近づいたスマートフォンに対して、ベイサイドプレイス博多などの情報配信を行っている。また、スマートフォンを文字や画像にかざすと、コンテンツ内容を認識し、多言語への変換やコンテンツに関連する付加情報を配信するという。
クリエイティブホープは、スマホで事前に予約注文を行うことで、混雑時にもレジに並ばずに飲食や買い物が可能な“プレオーダー(事前予約)”機能を搭載した「O2Oコマース」のデモンストレーションを実施。例えば、スーパーマーケットにおいては、メニューに応じた材料を人数分だけ注文することで、最寄り店で受け取れるサービスを提供可能となっている。現在は決済非対応だが、今後は対応も検討している。
バンキングシステムは、O2Oソリューション「スマスト」を紹介した。スマストでは、カシオ計算機のAndroidレジ「VX-100」を使用して、リアル店舗とインターネットの売上情報、顧客情報やポイントカード、在庫管理を一元管理できるという。
アイリッジは、1つの管理画面から簡単にプッシュ通知できる可能な「popinfo」のデモを行った。すでに同社のサービスは、ジーユーで採用され、顧客の送客に成功している。「popinfo」は、GPSとWi-Fiを利用した位置情報配信にも対応。位置情報、時間属性など、配信対象を絞り込むことにより、各ユーザーに最適な情報を配信できるという。同社では、O2O成功のためには、来店した魅力的なコンテンツや「今だけ・ここだけ・あなただけ」の効率的な情報伝達が必要になると考えているそうだ。