2013年7月11日14:59
ジェーシービー(JCB)は、このほど国土交通省中部運輸局および中部広域観光推進協議会と連携し、海外からの観光客増加を目指す「昇龍道プロジェクト」の一環として、台湾のJCB会員を日本へ誘致する取り組みを行うと発表した。
同取り組みは、台湾のJCB会員(約160万会員)に対するカード利用明細書(約100万通)への広告同封など訴求効果の高いアプローチが評価され、観光庁が推進する「訪日旅行促進事業」(ビジット・ジャパン事業)の地方連携事業として認められたものであるという。中部地区のビジット・ジャパン地方連携事業にカード会社が参画するのは初となる。
実施内容としては、まず「JCB昇龍道旅遊専案」がある。これは、台湾の大手旅行会社である東南旅行社とタイアップし、台湾発行JCB会員限定ツアーを提供する。ツアーは、行楽シーズンの今秋から今冬にかけて、台湾の人に人気の観光名所である「加賀屋・飛騨美食ツアー」、「白山紅葉林道・庄川遊覧、合掌村ツアー」、「立山紅葉・合掌村・工芸村ツアー」、「北陸・下呂温泉・カニ料理ツアー」の4種類となっている。JCBは、会員へ送付するカード利用明細書を利用し、2013年7月からツアーの告知を実施。明細書約100万通を送付する予定だ。
また、台湾JCB会員向け「昇龍道JCBクーポンブック(仮称)」も実施する。これは、「ジェイアール名古屋タカシマヤ」「中部国際空港 セントレア」「松坂屋 名古屋店」 「三井アウトレットパークジャズドリーム長島」「三井アウトレットパーク滋賀竜王」「ミッドランドスクエア」「和倉温泉 加賀屋」など、中部北陸地域の人気百貨店・商業施設など約60施設とタイアップし、台湾発行JCB会員向けに割引などの優待を提供するもの。優待加盟店を紹介するパンフレットを、JCB昇龍道ツアー参加者のほか、日本・台湾の旅行代理店、観光案内所、商業施設などで約1万部配布予定だ。なお、優待期間は2013年8月1日~2014年7月31日となっている。
JCBでは、国内の取扱店ネットワーク(2013年3月末時点で取扱店契約数815万件)や、各地の金融機関と提携のうえ発行する海外15カ国・地域のカード会員ネットワーク(日本国外で発行されたJCB会員数:約1,500万会員)を活かし、国内外の顧客や事業者をつなぐ送客施策を展開し、各地の観光や地域経済の活性化に寄与すべく取り組んでいるという。2012年1月に実施した韓国のJCB会員と福岡の大手商業施設をつなげる販売促進キャンペーンを皮切りに、同様の送客モデルにて、アジアを中心に各種施策を展開している。
現在、台湾では金融機関24社がJCBカードを発行しており、会員数は約160万会員にのぼる。JCBの海外発行会員数としては、中国、韓国に続くトップ3の地であり、2013年1月からは現地で人気のキャラクター「ドラえもん」を利用したプロモーションを展開、同年6月には、世界初のJCBデビットカードの発行について現地の金融機関と提携するなど、現在、会員獲得や利用促進に最も力を入れている地域の1つとなっている。