2013年8月16日12:11
NEC(日本電気)は、信販クレジットカード総合サービス「マルチ・ファンクション・クレジットサービス(MCS)」において、タブレット端末を利用した「カード入会受付業務サービス」を、井筒屋ウィズカードの協力のもと開発し、同社へ提供したと発表した。
MCSは、クレジットカード業務における「申込」「審査」「貸付」「顧客取引」「債権管理」の各フローで必要となる機能をクラウドサービスで提供するシステムである。カード入会受付業務サービスは、MCSのサービスメニューの1つであり、店頭でのクレジットカード入会申込における商品・利用規約の説明、顧客による同意確認、申込記入、仮審査までをタブレット端末で実現するという。NECは、同サービスを自社構築型とクラウドサービス型の両方で提供可能だ。
井筒屋ウィズカードは同サービスを自社構築型で導入し、井筒屋百貨店のウィズカードカウンターにおいて、クレジットカード入会時の商品・利用規約の説明や同意確認を行う。端末には、NEC製の10.1型Android搭載タブレット端末「LifeTouch L」(ライフタッチ エル)ビジネス向けモデルを採用している。
井筒屋ウィズカードでは、同サービスの導入により、新人からベテランまでさまざまな従業員が、均質で迅速なカード受付業務を遂行することが可能となる。また、タブレット端末の利用画面は視覚的にもわかりやすく、高齢者でも容易に操作ができ、顧客サービスの向上につながるという。
カード入会受付業務サービスは、これまで窓口担当者が顧客へ個別に実施していた注意事項や契約内容の確認を、顧客自身がタブレット端末を利用して実施できる。そのため、顧客の待ち時間の短縮を実現。また、注意事項の確認時や申込記入時には、タブレット端末上で確認有無や入力内容のチェックが随時行われるため、顧客は必要事項の確認・記入漏れを防ぐことが可能だ。さらに、端末に入力された情報はそのまま審査システムへ送信され、審査業務の迅速化にもつながるという。
なお、カード入会受付業務サービスの価格は、自社構築型の場合、商品・利用規約の説明用で300万円(税別)から、全機能利用(商品・利用規約の説明、同意確認、申込記入、仮審査)で1,000万円(税別)からとなっている。
NECは、同サービスを百貨店やスーパーなどカードサービスを提供する小売業などへ拡販し、今後3年間で20社への提供を目指す。