2013年10月9日8:00
顧客満足度№1の評価を受ける「楽天カード」
年会費無料で「楽天スーパーポイント」が多く貯まる魅力が支持を受ける
顧客満足度の高いクレジットカードとして、発行枚数を順調に伸ばす「楽天カード」。サービス産業生産性協議会発表の「JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」において、4年連続クレジットカード部門の第1位を獲得している。その人気の秘訣について楽天カードに話を聞いた。
「楽天スーパーポイント」を販促に有効活用
貯まったポイントは約1億5,000万点の商品と交換可能
「楽天市場」を中心とする楽天では、「楽天カード」と「楽天スーパーポイント」を軸に、グループ間のシナジー効果を最大限高めている。
楽天市場は、契約企業数13万3,000社、商品数約1億5,000万点を誇る国内最大級のショッピングモールである。また、「楽天スーパーポイント」は、国内で最も人気の高いポイントプログラムとして定着している。楽天市場等の利用に際し、100円で1ポイントのポイントが貯まり、貯まったポイントは、50ポイントから楽天市場で1ポイント=1円相当として利用可能だ。
「楽天カード」を利用すれば楽天市場で楽天スーパーポイントが100円につき2ポイント、また他のネットショッピングや街の買い物で楽天スーパーポイントが100円につき1ポイント貯まる。また、貯まったポイントは1億5,000万点の商品と交換が可能だ。このように楽天スーパーポイントを販促に有効活用できていることが、「楽天カード」の顧客満足度が高い理由の一つだ。
楽天の決算資料によると、クオーター(四半期)ごとにカード会員獲得が加速している。楽天では、グループ全体で「楽天カード」の販促を行っており、さらに2012年11月からはテレビCMも開始した。そのCMの効果も着実に出ているという。
強みは「年会費無料」「還元率1%」「交換商品の豊富さ」
入会時に2,000ポイントを付与する特典等を提供
楽天カード 執行役員 楽天カード推進部長 西村一範氏は、「楽天カード」が生活者に受け入れられた要因として「年会費無料」「還元率1%」「交換商品の豊富さ」の3つを挙げる。
「年会費無料で継続的に1%を還元するカードはなかなかありません。また、貯めたポイントを楽天市場にある約1億5,000万点の商品の買い物に利用できます。そこが受け入れられている要因だと考えます」(西村氏)
最近では、他社もオンラインモールの商品と交換できるサービスを開始しているが、「交換できる商品の数は当社が圧倒的に多い」と西村氏は自信を見せる。
同カードは現在、インターネット限定で申し込みを受け付けているが、「楽天市場」からの入会が特に多い。8,500万人以上の楽天会員に「楽天カード」の告知を積極的に展開。通常、20万円の買い物をしなければ付与されない2,000ポイントを入会時に付与する特典も、会員数の伸びに寄与している。
また、入会後の利用で3,000~5,000ポイントが貯まる特典を実施。さらに、毎週末「楽天カード感謝デー」として楽天市場の利用でのポイントが3倍貯まるキャンペーンを行っている。西村氏は、「月間で我々が企画しているキャンペーンは入会と利用を合わせて約120本あります。会員の方はキャンペーンでカードをご利用いただくとポイントがみるみるうちに貯まっていると思います」と胸を張る。
街中の加盟店でもポイントがお得に貯まる
楽天スーパーポイントの発行はこの1年間で約257億円分
「楽天Edy」と連携したキャンペーンも強化している。従来は、「楽天カード」で楽天Edyにチャージするとポイントは付かなかったが、2013年10月末まで、100円につき1ポイント付与される取り組みを行っている。
「楽天カード」というとインターネットでの利用が多いというイメージがあるが、街中の加盟店についても積極的に拡大。例えばENEOSサービスステーションでは楽天スーパーポイントが2倍貯まる。また、大江戸温泉物語、紳士服のコナカ、MEN’S TBC、メガネストアーなどでは「楽天カード」の利用で楽天スーパーポイントが3倍付与される。
「年会費無料でここまでのサービスを提供できるのは、ネット限定で会員募集を行っているためです。例えば、紙の申込書などを発行していませんので、営業のコストがかかりません。すでに、楽天スーパーポイントの発行はこの1年間で約257億円分となっています。将来的には、カードのロイヤリティをさらに高める取り組みを展開していきたい」(西村氏)
不正利用対策サービスなど安心感を提供するサービスを付帯
「楽天プレミアムカード」は稼働率が高いカードに成長
会員に対しては、楽天市場利用時に商品未着が発生し、店舗との連絡が困難となった場合に利用できる「商品未着あんしん制度」といった制度も充実。ネットに強いカードとしての特色を打ち出している。
さらに、カード利用後、最短で翌日に利用をメールで知らせる「カード利用お知らせメール」を配信することで、会員は安心感してカードを利用可能だ。
また、年会費1万500円の「楽天プレミアムカード」も発行。同カードは、お誕生日月の楽天市場の利用で3倍のポイントが貯まるほか、世界600カ所以上の空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス」を付帯している。一般の楽天カードより利用単価や稼働は高く、優良会員が多い。「今後は、プレミアムカードの獲得をさらに強化していきたい」と西村氏も意気込みを見せる。
国内のクレジットカード会社として№1を目指す
テレビCMの配信も好調
現状、年齢別の楽天カード会員の分布は日本の人口に近く、幅広い層に支持されている。また、男女比もほぼ半々だ。「インターネットの利用に加え、ガソリンスタンド、家電量販店、携帯電話料金など、日常生活に根付いたさまざまなシーンで利用されています」(西村氏)
将来的には楽天市場を利用する人すべてに持ってもらえるカードを目指していきたいそうだ。楽天市場には、8,500万人以上の会員がいるため、まだまだ会員数は伸びると期待している。今後も楽天市場などのグループ内でのPRに加え、テレビCMを積極的に配信する方針だ。
西村氏は、「カード会社の多くはイメージ広告を中心にCMを行ってきましたが、「楽天カード」は『年会費無料』『還元率1%』『交換商品の豊富さ』というファクトを上手く訴求できています。それにより、かなりの効果が表れています」と成果を口にする。
楽天カード株式会社 代表取締役社長の穂坂雅之氏は、国内のクレジットカードとして№1の取扱高を目指すことを明言している。現在の取扱高は、4月から6月の第2四半期で6,000億円あるため、2013年度の年間の取り扱いは2兆円を超える見込みだ。
西村氏は、「№1のカード会社を目指すという気持ちは常に持っています。現在のトップは5兆円ほどの売上ですので、そこをいち早く抜きたいです。現在の調子で行けば、数年後には達成できると考えています」と意気込みを語った。
取材(2013年9月):ペイメントナビ編集部 ペイメントナビゲーター 池谷貴