2013年10月15日17:50
スマートデバイス決済プラットフォーム「PAYGATE」を開発・運営するロイヤルゲートは、産業革新機構と総額10億円の投資契約を締結したと発表した。
今回の資金調達は、ベンチャーキャピタル等からの資金調達を目的としたシリーズAラウンドの第一回目の投資と位置付けられる。経営基盤の確立を目指すことを目的に、今回の契約締結を受けて、人員体制・次世代デバイスの開発・海外へのサービス提供をさらに強化していく予定だという。
ロイヤルゲートは、スマートデバイス決済プラットフォーム「PAYGATE」を日本市場に投入。大手の保険会社や通信会社、運送会社など幅広い業界で「PAYGATE」の利用が想定されている。
ロイヤルゲートでは、Bluetoothクレジットカードリーダー、イヤフォンジャッククレジットカードリーダー、Bluetoothマルチ決済カードリーダー等の決済デバイスを独自に開発しており、日本の独特なカード決済文化において国内レギュレーションへの対応や接続の柔軟性を実現している。また、同社のカードリーダーはデュアルヘッドを採用しており、JIS1・JIS2の読み取りを実現。「エンタープライズ」からの要望が大きい安定した読み取り精度や、JIS2に含まれるポイント等の情報を取得し、さまざまな連携にも対応している。
また、セキュリティ対策としては、ANSI9.24で推奨されている “DUKPT”キーマネジメント(100万回のスワイプに対して都度ワンタイムの暗号化キーを生成)を採用し、安全なカードデータのやり取りを目指している。IPEK(初期KEY)は日本国内の同社マルチメディアセンターで管理を行っており、安全な鍵管理の元、決済システムを提供するという。
さらに、国際ペイメントブランド5社が共同で策定した、ペイメントカード業界におけるグローバルセキュリティ基準「PCI DSS」に準拠した設計となっており、データセンターだけにとどまらず、アプリケーション、リーダーまでスコープ範囲を広げての準拠となっているそうだ。
今後、日本国内での展開として既存のスマートデバイス決済に加え、モバイルPOS、消費者向けウォレットサービスを合わせた決済プラットフォーム「PAYGATE OPEN Platform」の利用促進を図るという。モバイルPOSシステムの無償提供や他社POSシステムとの連携を進めると同時に、消費者向けウォレットサービスを提供することで、一般消費者の消費動向を蓄積しビックデータの活用を推進。決済プラットフォームを自社開発している強みを生かし、O2O(Online to Offline)のプラットフォームとして「PAYGATE OPEN Platform」を展開する。
ロイヤルゲートは、日本国内においては100兆円規模といわれる潜在市場開拓を進め、B2Bの新しい決済プラットフォームの確立を目指す。加えて、「PAYGATE」をパッケージとしてグローバルへ積極的に展開することで、新しい「決済文化の創造」を実現していきたいとしている。