2015年3月26日15:47
ジェムアルトは、中国電信がUpTeqマルチテナントNFC SIMを採用し、中国2大都市である上海と北京でセキュアなNFC交通サービスを提供すると発表した。中国電信は、中国有数の通信事業者で、1億8,300万人以上の契約者を有しているという。同サービスにより、4,500万人におよぶ通勤者はスマートフォン1つで、地下鉄に乗れ、日常的な買い物の支払いができるようになる。NFC SIMは、ジェムアルトの4G LTEマネジメント・ソフトウェアにも組み込まれているため、ユーザーは高速モバイルブロードバンドでアプリケーションのダウンロードが可能だ。
中国の人口はおよそ14億人で、2020年までにそのうち60%が都市部に居住するようになると予測するデータもある。この急激な人口の増加に対応するため、交通や決済システムは急速に非接触型へと移行している。決済システムだけでも、中国には中国銀聯(ユニオンペイ)のQuickPassに対応する端末が約400万台設置されている。また中国は世界最大のスマートフォンのユーザー数を誇り、モバイル非接触取引への大きな可能性を秘めている。
現在、北京では2大通信事業者がNFC交通サービスを提供しており、都市通勤者のほとんどが自分のスマートフォンで地下鉄に乗ることができるようになる。
NFC SIMマルチテナントは、中国電信のモバイル決済アプリであるBestPayを搭載でき、請求書の支払い、各種チケット、ユーザー向けの金融商品など付加価値サービスの提供が可能だ。
なお、UpTeqマルチテナントNFC SIMは、ジェムアルトのモバイル非接触ソリューションの完備された製品群を構成する製品となる。同製品群には「Allynisトラステッド・サービス・ハブ」も含まれるという。