2015年4月30日8:43Tポイントが貯まり、使える「TSUTAYA オンラインゲーム」をサービス開始実店舗でTカードを利用した際の「店舗での利用履歴」がゲームへ反映
CCCグループでネットエンタテインメント事業を行うT-MEDIAホールディングスは、2015年4月28日から、リアルとネットが連動した新しいゲームプラットフォーム「TSUTAYA オンラインゲーム」をサービス開始した。現在は、β版で2015年7月末に正式サービスを開始する予定だ。
クレジットカードやキャリア決済等を活用
「One Stop」「O2O」「クリエイター支援」がキーワード
T-MEDIAホールディングスはCCCグループのネット事業を統括する中間持ち株会社であり、ネットエンタテインメント事業を展開している。同社では、最新のライフスタイルニュース、映画、音楽、書籍などのエンタテインメント情報やライフスタイル情報が集まる新たなネットサービス「T-SITE」、映画やドラマが楽しめる「TSUTAYA TV」、ネット宅配レンタル/動画配信サービスの「TSUTAYA DISCAS」などを運営している。
「TSUTAYA オンラインゲーム」は、①実店舗との連動で遊べるゲームの仕組み、②TSUTAYA オンラインゲームでしか遊べないオリジナルゲームの提供、③Tポイントが貯まる、使える――特徴があるという。
TSUTAYA オンラインゲームでは、クレジットカードやキャリア決済等の多彩な決済機能を活用して、TSUTAYA オンラインゲーム内通貨「ゴールド」を購入することができる。Tポイントは1ポイント=1ゴールドで交換が可能だ。「ゴールド」購入の際、T会員にはTポイントが付与される。また、Tポイントでの「ゴールド」購入も可能だ。その他、「TSUTAYA オンラインゲーム」への会員登録や友達招待など、Tポイントが貯まる仕組みを設けているという。
T-MEDIAホールディングス 執行役員 山内智裕氏は、今回のサービスとして、「One Stop」「O2O」「クリエイター支援」と、3つのキーワードを挙げた。
TSUTAYAは、本、CD、DVDなど、さまざまな商品を購入、レンタルできることで顧客の支持を受けてきた。インターネットでも同様に、本や映像、音楽を、宅配、通販、レンタルなどで提供してきたが、これまで展開として足りなかったオンラインゲームにもチャレンジすることとなった。
同社ではゲームプラットフォーム「T-SITE GAME」は2012年5月にスタート。スマートフォンや従来の携帯電話向けのTカード連動型街づくりゲーム「Tの世界」(関連記事)をスタートした。利用者は全国のTポイント提携店舗でTカードを提示して買い物をすると、利用者の街が育つ、オンラインゲームだったが、「ゲーム登録前に比べて、登録後は2倍近く伸びました」と山内氏は成果を口にする。また、店舗に訪れたユーザーからの声も寄せられ、「ゲームを通じてのコミュニケーションツールになってきた」という。T会員登録者は、日本総人口の41.7%となる5,304万人(アクティブユニークユーザー)を有しており、TSUTAYAの1,450店舗で利用可能だ。特に20代は74.3%が利用している。今回、O2Oという武器を使うことにより、「触覚」「味覚」「嗅覚」など、生活とゲームが一体となった五感で楽しむゲームプラットフォームを目指していきたいとしている。
導入しているゲームすべてアクションが起きる
「Tの世界」も2015年夏にリニューアル
O2Oについては、実際に利用者が店舗に向かい、Tカードを利用すると、認証によってデータがサーバに残り、そのデータ自体を各ゲームに取り込まれる。これにより、ゲームでお得なことが起き、買い物の利用履歴がいろいろなゲームで使用できる。同社 プラットフォーム&マーケティング プロデューサー 立山聡瑠氏は、「Tの世界の場合は、1つの履歴の場合1つのアクションだったが、プラットフォームとして引き込んでいるため、導入しているゲームすべてアクションが起きる」と説明した。
また、店舗との連携として、CDやDVDのレンタル、コンビニエンスストでのショッピング、提携するファミリーレストランでの飲食などで、遊べるゲームの仕組みを取り入れていきたいとしている。さらに、提携店舗でのショッピングでレアカードをプレゼントしたり、ショッピングや食事で経験値獲得、提携店舗でのスタンプラリーでゴールド獲得、ネットでアイテムを手にできるなどを想定している。「Tの世界」では、ドトールやファミリーマートでキャンペーンを実施してきたが、UIを見直し2015年夏にリニューアルを予定している。
TSUTAYA オンラインゲームは、さまざまな企業と共同でゲームを企画・開発しており、4月末時点での提供ゲームタイトル数は29タイトルを予定している。今夏には約40タイトルのゲームを提供予定するという。O2Oゲームだけではなく、「100万人のWinningPost」「バハームトクライシス ゼロ」「MazeMyth」といったミドルゲーマー向け「エンタテイメント系」タイトルもラインアップしている。
オリジナルタイトルとしては、にゃわばり争奪 位置情報ゲーム「にゃんこプレジデンッ!」(モバイルファクトリー)はサービス開始から利用可能だ。
また、おみせやさんごっこ×ソーシャルゲーム「PROJECT-TO」(ファイブスターズゲームズ)、『騎士』として世界を守るライトディフェンスRPGゲーム「メモリア・ナイツ」(クリーク・アンド・リバー社)、美少女と一緒に東京を制圧していく新感覚RPGゲーム「東京ハーレム」(レッド・エンタテインメント)を開発中だ。
「Project TO」の企画及び共同開発パートナーとして参画したファイブスターズゲームでは、プレイヤーが自分のお店を作り、繁盛させるゲームを提供し、実際にTポイント提携先の対象店舗で買い物をすることでゲームの中で販売できる商品が増えていく仕組みで店舗への来客促進を図るゲームを開発する。
また、オリジナルタイトルとしては、イラストレーターのゆーげん氏によって描かれた女性キャラクターが特徴となる「東京ハーレム」を2015年夏の提供を目指し開発している。
なお、クリエイター支援としては、ゲームクリエイターのための企画・開発コンテスト「TSUTAYAオンラインゲーム CREATORS PROGRAM」を2015年夏から秋頃に開催する予定だ。また、パートナーも随時募集するという。