2015年11月11日13:45
NCRコーポレーションは、企業向け不正検知ソリューションFractalsの最新版の提供を開始したと発表した。最新版は、新たにネットバンキング不正検知機能、新不正管理機能、ユーザー・インターフェースの機能拡張を行っている。
新たに追加された機能により、Fractalsの不正検知機能が、ネットバンキングおよびモバイル・バンキングの領域に適用される。決済や送金などの金融取引処理の監視をはじめとし、Fractalsは、口座への不正の可能性がある、ログインの試み状況、個人データの内容変更、不正口座の可能性のある新規受取人の作成を含む金融取引以外の処理のシステム監視も行う。
Fractalsの最新版は、トランザクションおよびイベントのマッピングを含む新たなデータ送受信方法を複数提供し、統合に関する選択肢をさらに拡充しているという。また、不正タグ付けバッチ処理、異なるシステムを横断したデータへのアクセスをよりシンプルかつ迅速に実行できるようになったそうだ。また追加されたツールにより、システム内に存在するルールが個別の顧客データとどのようにコミュニケーションを取るかなどの細かなチューニングを実現している。また、最新版は、言語の更新を含むカスタマイズが可能で、日本語版の提供も開始した。
さらに、IPインテリジェンスとデバイスの評価を提供する二つの新しいデータ・プロバイダーを統合し、最先端の不正対峙戦略の根幹を司るFractals不正インテリジェンス・ハブが拡張された。NCRは、顧客が活用できるインテリジェンスを限定/ロックインすることなく、顧客の要望に対応し、他の情報源からのデータ統合を可能にした。
なお、Fractalsは、自己学習機能を含む統計モデルとユーザー自身が定義するルールの組み合わせにより、あらゆるタイプの不正トランザクション問題に対処できるとしている。Fractalsは、グローバルでさまざまな流通系決済事業者、イシュアー、アクワイアラー、決済処理事業者、加盟店に活用されているという。