2016年2月19日23:56
タイトーは、楽天Edyと楽天Edy機能付き「タイトーステーションメンバーズカード」の発行を2016年春から開始する。
両社の新たな取り組みとして、タイトーステーションを利用した人のビッグデータを活用し、将来的にはアミューズメント施設において利用者の嗜好等に合わせた適切なサービスの展開を検討している。
また、電子マネーの新たな取り組みとして、2016年3月下旬から無線式決済端末の実証実験を開始する。
タイトーでは、楽天スーパーポイントが貯まる楽天Edy機能付き「タイトーステーションメンバーズカード」を発行し、タイトーステーションでの利用時は200円の利用ごとに2ポイント貯まる。ゲームセンターでの楽天Edy機能付きメンバーズカードの発行は独占スタートとなる。
アミューズメント施設では、コンビニエンスストアのようなPOSシステムが無いため、利用者の属性と結びついたプレイデータを取得することが難しく、目視で入場者数を確認するなど、スタッフの経験と勘に基づく運営を行っているのが実情だ。しかし、「タイトーステーションメンバーズカード」を発行することで、利用者のゲームの利用履歴等を活用することができ、利用者1人1人に合ったきめ細かいサービスを提供することが可能となる。
また、インターネットショッピングモール「楽天市場」内に「Taito Toy’s Market(タイトートイズマーケット)(仮称)」もオープン。同社はこれまで同社IP等を活用した60種類以上のオリジナル楽天Edyカードをタイトーステーションで販売している。このほど「楽天市場」を活用することで、約1億人の楽天会員へのアプローチが可能となる。
現在タイトーが導入している電子マネー決済システムは、有線式を採用しているが、通信設備が用意できない場所への設置は難しく、また決済用管理システムを店内に設置する必要があるため、催事などの短期間利用や少ない台数での設置の場合、コストの問題が生じる。こうした問題を解決するため、LAN ケーブルも店内の管理システムも必要とせず、端末1 台1台が直接サーバーに通信する「無線式決済端末」の開発・導入を行う予定だ。
これにより、これまで対応が難しかったゲームコーナーや観光地など、1台単位で電子マネーに対応することができ、利用シーンを大幅に拡大することが可能だ。また、ゲームにとらわれず新しい展開を行うことも視野に入れ、すでに複数の異業種企業と協議を重ねている。
なお、有線式同様、無線式決済端末におきましても、決済スピードが速く駅改札でも採用されている「リッチクライアント方式」を採用する予定だ。