2016年6月14日8:40
「東京おもちゃショー2016」でNFCを活用した簡単かつインタラクティブな遊びなどを紹介
チップメーカーのNXPセミコンダクターズジャパンは、2016年6月9日~12日まで東京ビッグサイトで開催された「東京おもちゃショー2016(INTERNATIONAL TOKYO TOY SHOW 2016)」(主催:一般社団法人日本玩具協会)に出展し、NFC(Near Field Communication:近距離通信)やRFIDを活用したサービスを紹介した。
「NTAG I2C」は、エナジーハーベスト機能を搭載
シャープの透明アンテナ技術を活用したデモも実施
NXPは、世界屈指のNFCやRFIDのチップベンダーとなる。同社では、「東京おもちゃショー2016」に初出展。「MIFARE」や「NTAG」、「I・CODE」等のチップを活用した簡単かつインタラクティブな遊びなど、玩具やゲームの可能性を広げる提案を行った。
まず、電子機器向けNFCタグデバイス「NTAG I2C」が付いた「くまのぬいぐるみ」にテキストを登録したスマートフォンをかざすと、データが転送され、「おはよう」「こんにちは」など、スピーカーから指定した音声が出力されるサービスを紹介した。
また、キューブに「NTAG I2C」を仕組み、カードや名刺などをかざすと、PCに個人情報を表示させることができるデモを実施。「NTAG I2C」は、エナジーハーベスト機能を搭載しているため、液晶と3Dのライトを光らせる電力を供給できる。
Bluetooth Low Energyの技術を活用したさいころゲームでは、転がして目を出すと、前回の目および、今回の目をスマホで表示させることが可能だ。
シャープの透明アンテナ技術を活用した読み取りデも実施。同アンテナは曲げたり、さまざまな形状にすることが可能なため、マジック、スマートポスター、パーティゲームなど、多くのゲームで活用することができる。「東京おもちゃショー2016」では、カードをかざした占いゲームや、ビールを入れたら効果音を出すなどのデモを実施した。
「MIRACAST(ミラキャスト)」とワイヤレスチャージングのデモを実施
トランプ54枚を一括読み取り可能
対戦ボードゲームでは、枠にNFCタグを仕込んだコマを置いたらその位置が把握される。比較的開発が容易で、ゲームでの臨場感が楽しめるという。
「MIRACAST(ミラキャスト)」とワイヤレスチャージングのデモでは、タブレットのリーダにカードをかざすと、着せ替えが楽しめる。
トランプゲームでは、54枚すべてにICチップ(I・CODE)を挿入。リーダにトランプを重ねて置くと、すべてを一気に読み取ることが可能だ。複数のタグを同時に読み取りできる「アンチコリジョン」に対応しており、トランプ以外にも、百人一首の読み上げ、マジシャン台の自動点数計算などの利用を想定している。
NFCで採用された事例も紹介
タカラトミーやバンダイでNFC技術が採用
すでに採用された事例として、タカラトミーの「ベイブレードバースト」では、NFC搭載によりベイ(コマ)のデータを書き込み可能だ。また、ベイターミナルでそのデータからコマの種類やバトルレベルが認識できるという。さらに、セットしたコマと同じベイブレードが画面に登場する。なお、ベイブレードのコマに搭載された小型のNFCモジュールは村田製作所製となっている。
また、バンダイの「DX妖怪ウォッチドリーム」「妖怪メダルドリーム」を紹介。利用者は、NFCチップ(YCチップ)内蔵の妖怪ゲームメダルにより、おもちゃに加え、ゲーム機・店頭マシンで遊んだ結果データを書き込みして、楽しむことができる。