2017年12月18日8:30
個人間のお金のやり取りもキャッシュレスに、さらなる利用拡大を狙いキャンペーンを展開
Kyashが2017年4月にローンチした無料送金アプリ「Kyash」のダウンロード数が、12月時点で20万を超えた。同社が11月に実施した調査によると、ユーザーの中心層は20~30代の男性。飲み会の割り勘、ランチのまとめ払い、旅行費用の立て替えといった日常的なシーンで便利に利用されており、ユーザーの満足度は高い。同社はユーザー拡大に一層弾みをつけたい考えで、飲み会などが増える年末年始シーズンに当てて、12月13日より、「幹事力強化プロジェクト」と銘打ったキャンペーンを開始。クチコミの拡散を狙う。また、クレジットカードを保有していない層も取り込めるよう、チャージ方法を拡充することなども計画している。
ユーザーの手数料は一切無料
アプリを持たない相手にも送金・請求が可能
Kyashが「現金のストレスをゼロに」することを目指して開発、2017年4月にiOS版を、同年7月にAndroid版をリリースした無料送金アプリ「Kyash」は、ローンチから約8カ月となる12月に20万超のダウンロード数を達成した。
「Kyash」は、誰にでも無料で送金・請求ができるアプリ。アプリをダウンロードしていない相手に対しても、Eメール、Facebook、LINEなどを経由して送金・請求を行える。送金・請求できる金額は、1円から10万円まで。入金したお金は、買い物などにも使える。ユーザーには一切、送金・決済などの手数料はかからない。
例えば飲み会で幹事がまとめて会計を済ませ、参加者に対して代金を請求。現金の持ち合わせがなくても、わざわざATMに足を運び手数料を払って現金を引き出すことなく、その場で瞬時に精算することが可能だ。1円単位まできっちり割り勘にしても、集金する側にも支払う側にも小銭を扱うわずらわしさは生じない。一度に10人まで請求でき、誰が未入金かもアプリ上で確認できる。
ユーザーは20~30代男性が中心
1回の平均請求・送金額は数千円
Kyashでは2017年11月、「Kyash」のユーザー像や利用実態を把握することを目的に、ユーザーを対象とするインターネット調査を実施した。
これによると、「Kyash」のユーザーは20~30代で58.3%と6割弱を占め、その他の年代が41.7%。性別では女性30%、男性70%と、男性の比率が高い。
「Kyash」を知ったきっかけの上位は、「友だちに勧められて」が24.9%、「ソーシャルメディア」が23.0%、「オンライン記事」が19.8%。ユーザー間のクチコミが、成長率の高さを支えていることがうかがえる。
1回当たりの送金・請求額を複数回答で聞いたところ、「1~100円」が17.4%、「101~500円」が32.4%、「501~1,000円」が35.6%、「1,001~5,000円」が48.8%、「5,001~10,000円」が18.0%、「10.001円~」が10.7%と、小額から高額までさまざま。平均では2,000~3,000円という。
利用シーンを複数回答で聞いた質問では、「飲み会での割り勘」38.1%、「友だちや同僚との貸し借り、おつかい」34.3%、「ランチのまとめ払い」30.6%、「旅行費用の立て替え」16.0%が上位に挙がっている。珍しい使い方としては、「投げ銭・寄付」7.3%、「仕送り・祝儀」6.0%という回答があった。
「Kyash」を利用し始めたことによる変化として、「お金に関するストレスが減った」と回答したのは27.3%、「小銭を使う機会が減った」は26.7%、「集金漏れが減った」は21.5%。月1回以上利用するユーザーの満足度は90.3%に上っている。
より利便性を高める新サービスとして
近々、入金・利用方法のバリエーションを拡大へ
「Kyash」のユーザーは、VisaもしくはMastercardの付いたクレジットカードもしくはデビットカードで、「Kyash」のアカウントに入金。そのお金を誰かに送金することもできるし、アプリ内で発行されるVISAカードの16ケタの番号を用いて、Amazon、楽天、ZOZOTOWNでオンライン・ショッピングをしたり、モバイルSuicaにチャージしてオフラインで交通機関やコンビニなどで利用することができる。
同社では近々、この入金・利用方法のバリエーションを拡げる予定だ。入金方法については、クレジットカードやデビットカードを持っていなくても、コンビニ・銀行口座からKyashのアカウントにチャージできるようにする。コンビニについては、主要コンビニの専用端末で申込書を発行した後、レジで支払いをすることによりチャージを完了。全国約3万5,000店のコンビニでチャージできるようになる予定だ。銀行については、国内1,180の主要金融機関のATM・インターネットバンキングから、ペイジー経由でチャージできるようにする。
また、チャージしたお金の利用方法については、いったんSuicaにチャージしなくても実店舗で使えるようにすることを検討している。