2018年2月2日9:00
イタリア・ミラノに拠点を置くGLOBALCOM(グローバルコム)は、品質が高く、セキュリティに優れた決済端末、セキュアなデータ伝送が可能なシステムを提供している。特に、ガソリンスタンド、駐車場、キオスク端末、自動販売機などで採用されている無人の支払いサービスで強みを持つ。同社の強みについて話を聞いた。
欧州や米国を中心に無人機の決済端末を提供
フランス・ナントに本部があるマジックグループのGLOBALCOMは、決済デバイス等を提供する企業だ。同社は1999年に設立。欧州や米国を中心に、駐車場、カーウォッシュ、ホテル、インフォメーションキオスク、エアラインキオスク、自動販売機、交通チケットなどの無人機に端末を提供している。
同社では、高品質でセキュアな決済端末の提供を意識している。そのため、ペイメントカードのセキュリティ規格であるPCI PTSやEMV、PANを「DUKPT(Derive Unique Key Per Transaction)」で暗号化する「SRED(Secure Reading and Exchange of Data)」などに対応した端末を提供している。
また、VisaやMastercardなどのブランドに対応した暗号鍵をインジェクションできるキーインジェクションファシティは自社で工場を有している。さらに、HSM(Hardware Security Module)に関しても独自で用意しており、米国のQSA(認定審査期間)の認定を受けているそうだ。決済においてもP2PE(Point-to-Point Encryption)により安全に処理されているという。
大手スーパーや石油会社で採用が続く
端末の提供に向けては、大手決済端末ベンダーがライバルとなるが、これまで培ったテクニカルなノウハウや生産ラインなどが強みとなっている。たとえば、端末は1秒以内に起動でき、低電力であるそうだ。
すでに、トータル、カルフール、オーシャン、ENIといった、大手スーパーマーケットや石油会社などで同社の機器が採用されている。
アジアでの展開を強化、製造ラインも拡充へ
GLOBALCOM インターナショナル・ビジネス・デベロッパー Alessandro gardinazzi氏は、「弊社では機器だけではなく、サービスも一緒に提供しています。大手企業から選ばれる理由の1つがクオリティ、そして、もう1つがセキュリティです。弊社の端末は、世界中のどんなタイプの支払いにも対応できるのが強みとなっています」と説明する。
現在は欧州がメインの市場となり、次に米国だが、インド、日本、韓国など、アジアでの展開も強化する方針だ。Alessandro gardinazzi氏は、「製造は倍にしたいですね。現在はイタリアで機器を製造していますが、ブルガリアに工場を設立しているため、生産ラインを強化していきたいです」と語った。
※取材は2017年11月28日~11月30日までフランス・カンヌで開催された「TRUSTECH(トラステック)2017」において。