2018年6月28日17:24
EC事業者・金融機関等へ不正検知サービスを提供するかっこは、ターミナルと提携し、 ターミナルが提供する空在室情報(賃貸物件)のEC不正注文審査への活用を2018年7月5日より開始すると発表した。
一般社団法人日本クレジット協会が発表した2017年のクレジットカード不正使用のうち、 ECを中心としたカード番号の盗用被害は前年の約2倍となる176億7千万円で、 被害額全体の74.7%を占めている。増加した要因の1つに、不正手口の巧妙化が挙げられる。空室を配送先に指定し、不法に室内に侵入して受け取るような手口が特に増えているが、EC事業者が注文情報から見抜くことは難しいという。
かっこではこれまで、宿泊施設や短期契約の物件、転送サービスなどを悪用する不正者に対応した審査データベース・ロジックを順次拡充してきたが、一般的な賃貸物件の空室の不正使用が増えている状況を踏まえ、空在室情報の活用を検討していた。一方ターミナルは、物件情報の整備・精度向上と情報流通支援を行う中で、物件オーナーや管理会社から、空室への不法侵入等による物件価値の毀損を懸念する声が多く寄せられていたそうだ。
今回の提携は、 EC事業者、オーナー・管理会社それぞれのビジネス上の課題を解決するものとなる。 EC事業者は空室への発送を未然に停止でき、チャージバック被害の削減や利益率の向上につながる。 物件オーナー・管理会社は商品受取を目的とした不法侵入等を減らすことができ、物件価値の毀損防止、管理コスト削減を実現できるとした。