2018年10月16日14:28
STマイクロエレクトロニクス(ST)は、セキュア・エレメント(eSE)およびeSIMを内蔵したNFCコントローラICである「ST54J」を発表した。同製品には、モバイル / IoT機器向けに機能が統合されているほか、STのソフトウェア・パートナーの開発エコシステムを利用できるため、モバイル決済や電子チケット発券におけるよりスムーズなユーザ体験や、モバイル機器に複数の通信事業者を登録するリモート・プロビジョニングを行うことができるという。
STの組込みセキュア・エレメント・ファミリの第4世代品であるST54Jは、セキュア・エレメントとNFCコントローラ間のデータ通信をオフチップで行うことによる制約がないため、ディスクリート・チップセットよりも高速で非接触通信の処理が可能だという。さらに、FeliCaやMIFAREなどのセキュア・エレメントの暗号化プロトコルに対応しており、相互接続性が向上するという。
また、STのNFCブースタ技術によりNFCコントローラの性能が強化されており、小型アンテナでも堅牢性の高い非接触通信を確立できる。そのため、次世代スマートフォンの薄型化が可能になる。
ST54Jには、NFCのファームウェアとGlobalPlatform V2.3セキュア・エレメント用オペレーティング・システム(OS)が含まれている。また、このOSは、eSEのみ、もしくは集積されている機能にも対応している。