2015年11月26日14:29
STマイクロエレクトロニクスは、ARM SecurCore SC300プロセッサを搭載した32bitセキュア・マイクロコントローラ(マイコン) ST33シリーズの最新製品「ST33J2M0」を発表した。同製品は、ST33シリーズの第3世代品になる。ST33J2M0は、現在サンプル出荷中で、STではウェハ、VQFNパッケージ、WLCSPパッケージの3つの形態で提供する。
ST33J2M0は、従来のセキュア・マイコンの約2倍となるFlashメモリ(2MB)を内蔵している。STの40nmプロセス技術を採用した同製品は、セキュア・マイコンでは業界最速のクロック速度を可能にする組込み暗号化アクセラレータを特徴としており、アプリケーションを高速に実行可能だ。また、新しいハードウェア・アーキテクチャには、CPU、メモリ、およびバスを対象とする複数のエラー保護メカニズムが含まれており、セキュア・ソフトウェアの開発を簡略化させるという。
最新のST33ファミリは、エンベデッド・セキュア・エレメント(eSE)、NFCアプリケーション用SWP(Single Wire Protocol)SIM、エンベデッドUICC(Universal Integrated Circuit Card)など、セキュア・アプケーションのニーズに対応する。これらの機能は、決済アプリケーション、IoT・ウェアラブル機器、「Industry 4.0」のようなFA機器のM2M通信、V2Xや車載通信アプリケーションまで、多様な分野におけるトランザクションの保護に役立てることが可能だ。
ST33J2M0は、暗号化機能用のハードウェア・アクセラレータを複数搭載。EDESペリフェラルがセキュアなDES(データ暗号化標準)アルゴリズムを実装する一方、NESCRYPT暗号プロセッサが公開鍵アルゴリズムをサポートする。また、AESペリフェラルがセキュアで高速なAESアルゴリズムを実装する。