2020年8月3日8:00
JR東日本グループの鉄道会館は、2020年8月3日にエキナカ商業施設「グランスタ東京」を開業する。グランスタ東京には新たに66店舗が出店し、既設の88店舗と合わせて154店舗・約11,300㎡のエキナカ施設が誕生する。また、東京駅のルート案内、店舗やコインロッカーの空き状況を確認できるスマートフォンアプリ「東京ステーションナビ」を同日から運用開始する。
Suica等の決済手段に対応
グランスタ東京は、JR東日本として最大規模のエキナカ施設だ。東京駅の1階、地下1階に全153店舗規模で展開する。飲食店は、初出店を含め、34店舗、合計1,000席分の規模となる。また、店舗では20種類以上の限定商品も販売されるという。利用者は、各店舗においてSuica等の交通電子マネー、iD、QUICPay、楽天Edy、WAON、nanaco、Google Pay、Apple Pay、ビューカード等の各種クレジットカード、インバウンド向け決済のAlipayとWeChat Payが利用できる(施設によってはその他の決済も導入)。さらに、東京駅初の本格的なイベントスペースである“スクエア ゼロ”も設けられている。
グランスタ東京では、水景をテーマとした個性的なトイレも登場。入り口にデジタルサイネージを設置して癒しを演出している。
アプリで飲食店やトイレの空き状況をリアルタイムに表示
開業に合わせて、スマートフォンアプリ「東京ステーションナビ」を大幅にアップグレードした。バカンの混雑可視化サービスと連携し、飲食店やトイレの空き状況をリアルタイムに表示している。
飲食店30店舗には、行列に並ばずに順番待ちができるWEB整理券サービス「VACAN Noline(バカン ノーライン)」を、また飲食店7店舗(うち4店舗は2019年10月から使用)には、店内のリアルタイム空席情報配信サービス「VACAN(バカン)」を導入している。空席では、店内設置のカメラの画像をもとに空席状況を自動判定しているという。
また、ルート案内機能により、目的地までの時間(分数)を表示。現在地が取得済みであるか、もしくは出発地を設定している場合に、目的地(お店・施設)を検索すると、出発地から目的地までの分数を、徒歩で近い順にリストで表すという。GPSの届かない駅構内でも現在地を把握し、出発地から目的地までの移動ルートを案内する。
エキナカ店舗の商品をネット注文・受け取り
さらに、東京駅のSuicaロッカーの空き状況をリアルタイムに表示している。さらに、エキナカ店舗の商品をネット注文し、受取カウンターでまとめて受け取りできる。利用者は、JR東日本が展開するECサービス「ネットでエキナカ」および「JREモール」に直接アクセスし、東京駅おすすめショップの商品を注文可能だ。
その他の機能では、案内用AIチャットボットを搭載し、東京駅での困りごとに対応する。同サービスは、tripla(トリプラ)が開発・提供するAIとネイティブオペレーターの案内サービスを試験導入し、その成果を踏まえて本格導入したものだ。
「マイスポット機能」では、東京駅で気に入った店舗や預けたロッカーの場所などを自分の目印としてマップ上に登録可能だ。
限定クーポンやキャンペーンをビーコンで配信
アプリでは、ビーコンの発信により、限定クーポンやキャンペーンなど、お得な情報の受信ができる。また、東京駅のSNSや、雑誌『東京エキマチ』電子ブックタイプ版など、最新情報と連携する。
なお、「東京ステーションナビ」の本格運用開始を記念して、利用者は同アプリ内メニュー「New Topics」→「クーポン・お得な情報」から、合計2,020名に対象施設で使える500円クーポンが当たるキャンペーンに参加可能だ。
アプリの概要について説明した、鉄道会館 総合企画本部 ステーションシティマネジメント室 鎌田洋二氏によると、同アプリでは、MaaS(Mobility as a service)をもじり、利用者が快適に駅を利用してもらえるよう、改札内外のシームレスな案内サービスの提供を目指す概念である「“Sta.aaS”(スタース / “Station as a Service”)」を推進するそうだ。東西南北に渡って広大な敷地を有する東京駅において、便利で快適なサービスを目指すという。