2012年7月12日0:00
日本NCRは、2012年7月10日、クラウド型RFIDシステムを国内大手アパレル専門店のユナイテッドアローズの展開するユナイテッド アローズ グリーンレーベルリラクシングに試験導入すると発表した。ユナイテッド アローズでは、9月から数店舗で試験導入を行い、従来のシステムとの比較を行う。
同システムは、RFIDのリーダライタ、入出荷用のハンディ端末、棚卸用のアンテナ、クラウド上のRFID管理サービスで構成されている。日本NCR 営業統括本部 ソリューション営業部 コンサルタント 宮崎重信氏は、「従来のバーコードでは、売れた情報しかわかりませんでしたが、RFIDシステムでは購買前のデータが大量に取得可能になります」と説明する。また、既存のシステムの改修をそれほど行わなくても導入できる点が特徴となっている。
同システムの採用により、店舗での会計時に、RFID値札による一括読み取りを実現可能だ。そのため、店員の負荷が軽減され、接客時間の拡大や顧客サービスの充実が図られるという。また、店舗における棚卸業務や商品の入出荷検品業務などでも一括読み取りが行える。
RFIDタグのコストも以前は100円以上していたが、今回採用するUHF帯のICタグは10円程度まで下がっているという。また、タグの読み取り精度向上やクラウドサービスなどによるシステム面の進化、日本NCRの業務ノウハウも採用の決め手となったそうだ。ユナイテッドアローズでは、顧客満足度の向上や販売機会ロスの削減につながると期待している。
なお、今回のシステムは、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会と連携して構築している。