2012年9月19日9:53
スマートフォンの普及により、オンラインとオフラインの距離感が大きく縮まってきた。従来、「クリック&モルタル」と呼ばれていたオンラインとオフラインとの連携・融合は、スマートフォンやタブレット端末機などの新しいモバイルデバイスによって、オンライン情報を発信しオフラインの実店舗での購買などに影響を与えるO2Oの関係を上手につなげ、機能させることが可能だ。
例えば、米国では、O2Oマーケティングが2010年頃から改めて注目されるようになった。ユーザーのスマートフォン等に対して、“モバイルクーポン”と呼ばれる実店舗の地図情報・位置情報や割引・優待、ポイントなどユーザーを実店舗に誘引する各種特典プログラムのオンライン情報提供が行われている。
書籍「O2Oビジネスガイド」では、「Google Offers」、「PayPal、Living Social」、「Open Table」、「Coupons.com」といった米国のモバイルクーポンの動向を紹介している。また、マルチ・リテイラー・カスタマー・ロイヤルティ・プログラム(マルチポイントプログラム)であるドイツの「PAYBACK」、韓国の「OK Cash Bag」および「Happy Point」でもモバイルクーポンを活用した取り組みを行っている。
さらに、最近では、アメリカを抜いて世界最大のインターネット人口を有する国となりモバイルフォンユーザー数においても世界最大の中国で、O2Oに対する関心が急速に高まっているという。中国の主なモバイルクーポンサービスプログラムには、「Buding.cn(布丁移動)」や「Dianping」、「Qieke.com(切客)」、「Yuele.com」、「Mobile.ddmap.com」、「m.Zheq.cn」、「checkoo.com」、「iQpon」などがある。また、RFIDやバーコードを付したカードやRFIDタグの携帯ストラップを用いたスマートクーポンサービスの動向についても紹介している。