2014年11月6日15:53
電通国際情報サービス(ISID)のオープンイノベーション研究所(イノラボ)は、旅行者専用の統合ICカードシステムを用いた実証実験を行う。同実験は、欧州最大級の統合型リゾート(IR:展示施設やホテル、商業・レジャー施設、カジノなどが一体となった複合観光施設)を擁するフランスのアンギャンレバン市において、2014年11月6日から11日まで実施する。
同実験では、旅行者専用の各種機能を備えた実験用ICカードを用いて、各種施設への入場手続きや精算を一元化するとともに、母国語でレストランの注文ができたり、訪問予定先の観光案内が見られるといったサービスを提供し、観光客の利便性向上やストレス低減に寄与するICTサービスの有用性を検証するという。
同実験は、大阪国際空港または羽田空港から出国する約20名の被験者が、欧州最大の売上規模を誇るフランス・アンギャンレバン市のカジノ施設「カジノ・バリエール」をはじめ、市内のレストラン、スパ、ホテルや公営美術館等、およそ10カ所の施設を巡るツアー形式で行われる。同実験には、大阪府と友好提携を結ぶフランス・バルドワーズ県とアンギャンレバン市、および同市の委託を受けて統合型リゾートを運営するルシアン・バリエールグループが協力している。
なお、実験で使用する旅行者専用非接触ICカードには、「FeliCa Lite-Sカード」を採用している。多言語での各種サービス提供にあたり、国際標準であるETA規格に準拠したフォーマットを搭載し、その有用性についても検証を行うそうだ。