2010年9月15日12:10
大日本印刷(DNP)は9月15日、工場の敷地内などへの車での入退場と、オフィスなどへの徒歩での入退場の管理が1枚で行える、入退場管理用マルチICタグカードを2種開発したと発表した。同マルチICタグカードはアマノと共同で開発。通信距離の長いUHF帯ICタグ用ICチップと通信距離の短い非接触ICカード用ICチップを搭載したXタイプと、同じく通信距離の長いICチップと接触式の磁気ストライプを搭載したYタイプの2種類を用意している。
X・Yどちらのタイプも、通信距離の長いUHF帯のICチップを搭載したことで、工場やオフィスの駐車場ゲートを通過する場合、車両に乗ったまま、このマルチICタグカードをかざすだけで入退場が可能となる。その後、工場やオフィスなどの建物へ徒歩で入場する際には、すでに設置されたゲートシステムの仕様に応じて、カードをリーダに近づける非接触式のXタイプ、またはカードを磁気リーダに通すYタイプのいずれかを使用して、ゲートを通過する。今回開発したマルチICタグカードは、導入済の建物の入退場管理システムを生かしたまま、1枚のICカードで車両の入退場管理も導入することができ、コスト面で大きなメリットがあるという。
価格はXタイプ(非接触タイプマルチICタグカード )がロット1,000枚で、1枚約1,000円(税抜き)。Yタイプ(磁気ストライプタイプマルチICタグカード)がロット1,000枚で、1枚約1,000円となる。今後、DNPとアマノは、マルチICタグカードと入退室・駐車場管理システムの販促を行い、DNPはマルチICタグカードに関して2012年度までに約1億円の売上を目指す。