2020年11月5日8:42
楽天モバイルは、2020年11月4日に記者説明会を開催し、契約事務手数料とMNP転出手数料を無料化する「ZERO宣言」を発表した。また、日本の携帯キャリアサービスで初めて、オンラインで本人確認が完了するeKYC(電子本人確認)を開始する。
乗り換えもZERO円に
楽天モバイルは、2020年4月8日から、本格的に携帯キャリアサービスの提供をスタート。シンプルな料金プラン「Rakuten UN-LIMIT」をワンプランとして提供している。楽天モバイルでは、携帯キャリアの常識を覆すような取り組みを推し進めている。それを可能にしたのが、世界初の完全仮想化モバイルネットワークだ。
今回の「ZERO宣言」の発表により、2020年10月12日より開始したSIM交換手数料およびSIM再発行手数料(いずれも3,000円)を無料化する。また、11月4日より、「楽天モバイル」の契約事務手数料と他社への携帯電話番号ポータビリティ(MNP)転出手数料を無料にする。楽天 代表取締役会長 兼 社長 三木谷 浩史氏は「この挑戦をさらに推し進めていきたい」と意気込みを見せた。
「AIかんたん本人確認(eKYC)」を開始
また、「楽天モバイル」のオンライン契約において、eKYC(electronic Know Your Customer=電子本人確認)システムとして「AIかんたん本人確認(eKYC)」を、2020年11月9日より開始する。なお、eKYCは、日本電気が提供する本人確認サービス「Digital KYC」を採用した。
同サービスにより、利用者はスマートフォンで「運転免許証」の券面と顔を撮影すると本人確認を完了できる。運転免許証は複数の角度からの撮影を行うことで、本人確認を実施。今後は、ICチップの読み取り機能を追加して「マイナンバーカード」も対象する予定だ。「マイナンバーカード」対応により、アップロード時間の短縮化と、不正書類の使用防止といった対策強化を図る。eKYCにより、利用者は早ければ数分で本人確認が完了するという。なお、AIによる本人確認と並行して、人による不正対策も実施する。
従来、楽天モバイルのオンライン契約では、所定の本人確認書類をアップロードした後、書類記載の宛先へ発送した商品等の到着または事前に書類をアップロードすることなく、商品配達時に所定の書類の提示をもって本人確認を完了していた。今回のサービスにより、利用者はオンライン上で本人確認を行い、契約を完了できる。同サービスとすでに楽天モバイルで提供しているeSIMおよびeSIM対応製品を組み合わせることで、SIMカードの受け取りや商品到着までの待機時間が不要となり、即時開通が実現する。楽天 常務執行役員 兼 CMO 河野 奈保氏は「eKYCとeSIMを合わせることで新しい常識を届けたいです」と話す。楽天モバイルのスマートフォンのオリジナル製品はeSIMに対応している。
まずは11月9日より「my 楽天モバイル」アプリ(Android)での契約で開始し、11月30日に「my 楽天モバイル」アプリ(iOS)の提供開始に合わせてiOS製品でも利用可能となる。
なお、楽天モバイルは、相互運用可能でオープンな無線アクセスネットワーク(OpenRAN)の仕様策定を推進する「O-RAN ALLIANCE」に加盟した。また、楽天モバイル代表取締役副社長兼CTO(最高技術責任者)のタレック・アミン氏が、同団体の理事に就任する。
最大2万8,000円相当の「楽天ポイント」をプレゼントするキャンペーン実施
楽天モバイルでは、「Rakuten UN-LIMIT V」の新規契約者を対象に、最大2万8,000円相当の「楽天ポイント」をプレゼントするキャンペーンを開始。同キャンペーンでは、オンラインで2020年11月4日午前9時~12月1日午前8時59分まで、店舗では2020年11月4日店舗開店時~11月30日閉店時までの新規契約に伴い、「Rakuten UN-LIMIT V」への申込みで8,000ポイント、さらに対象のスマートフォンの購入で最大2万ポイントをそれぞれ還元するそうだ。
※掲出当初、タイトルに誤りがございました。お詫びして訂正いたします。