日本郵便と楽天が戦略提携に向けて合意、金融・決済やモバイルでの協業も視野に

2020年12月25日9:33

日本郵便と楽天は、2020年12月24日に記者説明会を開催し、物流領域における戦略的提携に向けて合意したと発表した。今後は、金融・決済、モバイルといった分野でも協業に向けて検討するという。

左から楽天 執行役員 小森 紀昭氏、楽天 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史氏、日本郵政 取締役兼代表執行役社長 増田 寬也氏、日本郵便 代表取締役社長兼執行役員社長 衣川 和秀氏

両社の強みを融合して新たな物流のビジネスを展開へ

記者説明会では、まず楽天 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史氏が日本郵便との戦略的提携の合意の経緯について紹介した。楽天グループは「イノベーションを通じて人々の生活を豊かにする」ことをミッションに、インターネットショッピング、フィンテック、モバイルなど70のサービスを提供している。会員数1億人、世界では14億人を有し、「他に類を見ない独自の経済圏を形成しています」と三木谷氏は話す。現在はインターネットのスピードも高速化し、デバイスもスマートフォンやウェアラブルなどが普及してきた。また、コロナ禍でニューノーマルへのシフトが一気に加速している。現状、日本のネットショッピングの普及率は中国や米国などに比べて低いが、流通の20%まで成長するとみている。

eコマースにおいて、物流は非常に重要となるが、楽天は2018年以降「ワンデリバリー」構想として、物流のアウトソーシングサービス、楽天スーパーロジスティクスで店舗の物流を手掛けてきた。また、日用品の直販である楽天ブックス、楽天ファッションを展開しており、配送サービス「Rakuten EXPRESS(楽天エクスプレス)」も展開している。さらに、楽天では「送料無料ライン」を導入して、現在は9割近い店舗が利用している。

このような中、日本郵便とは楽天の物流センタ「Rakuten Fulfillment Center(フルフィルメントセンター)」からの配送、出店者向けの特別運賃などの協力関係を築いてきた。その流れを、今回の戦略的提携によって前進させるそうだ。楽天グループのネットショッピング、それ以外のテクノロジー、日本郵便の配送網のアセットを組みあわせて、新たな物流のビジネスを展開していきたいとした。次世代のプラットフォームをオープンな形で展開することで、持続可能な仕組みを作っていく方針だ。三木谷氏は「今回は物流だけではなく、金融、決済、モバイル等の部分で戦略提携を進めていきたいです」と意気込みを語った。

楽天との提携で日本郵便のリアルの強みを一層強化

続いて、日本郵便 代表取締役社長兼執行役員社長 衣川 和秀氏が、楽天との提携によるメリットについて説明した。日本郵便では、楽天とパートナーとして協業してきたが、成長するeコマース、巣ごもり需要の拡大と相まって、宅配便が増加している。このペースで宅配便が増加した場合、5年後に安定した配送ができなくなる可能性もあることから、「eコマース市場を守り、健全かつ、持続的に成長していくということで協業の検討を進めています。戦略的業務提携に向けた合意は、弊社のデジタルトランスメーションを飛躍的に加速させる最大のチャンス。全国2万4,000の郵便局と物流のネットワーク、楽天のデジタル活用とデータ活用を組み合わせることにより、日本郵便のリアルの強みが一層強化できます」と衣川氏は意気込みを見せる。EC・物流のバリューチェーン全体をテクノロジーで変革させることで、利用者の利便性向上、品質向上、コスト削減を実現し、オープンなプラットフォームを構築していきたいとした。

楽天IDとポイントをキーにした施策も検討

具体的な協業の内容に関しては、楽天 執行役員 小森 紀昭氏が説明した。物流領域は多くの課題があるが、B2C、個人間に加え、今後はリアルとネットをマージしたOMO(Online Merges with Offline)の流れが進むとみている。今後も配送の小口化と物流は続いていくが、人手不足の中で物流分野のデジタル化は遅れており、さらなる機械化・省人化が求められる。それに加えて過疎地域の配送網の維持も必要だ。サプライチェーンの中で、事業者と配送会社のデータを共有させることで、配送網も効率化する。さらに、受け取り手にとっては、「非対面」、「置き配」、「週末に受け取りたい」など、ニーズが多様化している。そういった、物量、時間、場所などが絡み合い、物流の課題は複雑化している。両社の協業により、そういった環境を解決して、持続可能な社会を目指し、データをコアにした物流業務のDXを推進していきたいとした。

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