2021年1月18日18:12
auペイメントとADVASAは、給与のデジタルマネー払い解禁に向けたサービス開発などの共同事業の実施に関する基本合意書を2020年11月26日に締結したと発表した。
ADVASAは、企業の従業員勤怠情報を参照し、すでに労働した分の給与に相当する額を上限額として、従業員の申請に応じて必要な資金の提供を可能とする福利厚生ペイメントシステム、「FUKUPE」を展開している。
同システムは、給与の前払いや、日払いの仕組みとして、従業員が一日でも働いた分の資金を早期に受け取れることで、特にパート・アルバイト層のコロナ禍による収入減による困窮の救済、不必要な借金の防止、また企業側にとっては、従業員のモチベーションアップ、離職防止を図ることができる福利厚生の仕組みとなる。
このほど両社では、①「FUKUPE」における従業員への資金提供を、au PAYもしくはWebMoneyプリペイドカードへのチャージとするサービスを提供する事業、②ADVASAが発行するauペイメントとの提携カードを活用したサービスを提供する事業、③給与のデジタルマネー払いサービス(ペイロールカード)を見据えたキャッシュレス化対応サービスに関する事業。スマートフォンやアプリとの連携など、新たなサービスの創出を目指すこと、についての基本合意書を締結した。
これらが実現できることで、従業員はスマホの操作からそのまま買物利用や商品・サービスへの支払いなどが可能になる。従来の銀行口座への振込を経たATMでの出金手続きが不要となり、早期資金ニーズに対する利便性が大きく向上する。さらに、au PAYやWebMoneyプリペイドカードで行っているキャンペーンなどの特典を受けられる。
また、日本で働く外国人労働者にとっては銀行の預金口座の開設が難しく、クレジットカードも持ちづらいというインフラ上の問題があるが、そういった早期資金ニーズにも対応でき、外国人労働者への利便性の向上やそれによる労働力の確保が期待できるとしている。なお、同事業で発行されるプリペイドカードは、月1回まで無料でATMからの現金引出も可能となる予定だ。
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ペイメントナビ編集部
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